2015年11月30日月曜日

最低賃金1,000円の衝撃

 今回、政府がまとめた「一億総活躍社会実現への緊急対策の中に、最低賃金を1,000円にする目標が掲げられています。

 最低賃金を毎年3%程度ずつ引き上げて、2020年ごろに平均で1,000円にするというものです。この最低賃金1,000円の政策は民主党政権の時代にも打ち出されたことがありました。

 現在の全国平均の最低賃金は798円ですので、単純計算で平均200円もアップすることになりますが、これはコンビニ経営を大きく圧迫する材料です。

 多くの中小・零細企業の中では、現在、最低賃金に張り付いている状況のコンビニ業界が最も打撃を蒙るといっても言い過ぎではないでしょう。

 また、平均賃金の上昇に合わせて103万円・130万円の壁を取り払わなければ、勤務時間を減らさざるを得ない従業員が増えて、さらに人手不足に拍車がかかる事態になりかねません。

 単に人件費が上昇する以上の負荷が加盟店にかかる恐れがあるのです。

 残念ながら、加盟店にはこの政策に対抗する術がありません。

 各チェーン本部の知恵と政治力に期待するしかなさそうです。

2015年11月26日木曜日

着替え時の出退勤登録のタイミングは?

 皆さんのお店では、出勤登録(スキャンやタイムカード登録)をするタイミングをユニフォームへの着替えの前と後のどちらにしていますでしょうか?

 私がいたお店では、当たり前のように着替えの後に出勤登録をさせていました。本部のマニュアルでもその順序になっていたと思います。

 そもそも着替え時間は労働時間に含まれるのでしょうか?

 労働基準法では、仕事においてユニフォームの着用を義務付けている場合には、着替えに要する時間は労働時間として取り扱われるとしています。

 つまり、労基法にのっとれば、出勤登録後にユニフォームへの着替えをするのが正しい順序ということになります。

 何か釈然としない気分になった方が多いと思います。

 労働基準法に照らしてみると、今まで当たり前のようにやってきたことが実は法令違反だったというようなことは1つや2つではないはずです。

 最近の「ブラックバイト」報道や、学生さんを中心としたアルバイトさんの権利意識の高まりが報じられる中で、経営する側の人間にとっても、労働基準法に関する正しい知識を持つことは重要だと言えるでしょう。

2015年11月24日火曜日

インバウンドへの懸念

 この連休を利用して、高校生の息子と3ヶ月ぶりに上京しました。

 今回は銀座、東京、秋葉原、渋谷、原宿、新宿を歩きました。昔の銀座と違って、街を歩く外国人の多さには驚きました。街が観光地化している印象をもちました。

 中国人を筆頭に、買い物をする外国人の姿は多く見られましたが、マスコミで報じられるような「爆買い」のような光景はあまり目にしませんでした。

 中国からの旅行客については、もう消費の峠は越しているのではないでしょうか。

 今までの延長線で大量消費を期待して投資をしても、今後はそれが逆にリスクとなるかもしれません。爆買いで利益を上げた企業ほど今後の見通しを誤ると大きな痛手を蒙ることになるでしょう。

 今回巡った中で、昔とあまり変わらない印象だった街は原宿です。圧倒的な中高生の人数の中で外国人の姿はあまり目立っていませんでした。

 原宿に集まる若い人たちの姿を見ると、日本は「少子高齢化」とはまったく無縁であるかのような錯覚を起こします。

 経済を語るときにはどうしても「少子高齢化」「人口減少」などのキーワードが出てきてしまいますが、若い世代の人々が将来に希望を持ち、しかも経済的に安定して暮らせるような環境にならない限り、日本の活力は取り戻せないような気がします。

 東京五輪が終わり、インバウンドの嵐が過ぎ去ったあとの日本を想像すると、少し寒々とした気分になります。

2015年11月17日火曜日

繁忙期への備えと懸念

 師走を目前にして、いよいよお正月までの繁忙期が到来します。

 まずは、スケジュール管理が重要でしょう。人員に余裕がない中で、効率的なシフトを組むにはスケジュールとの連動が欠かせません。

  • 本部やメーカーによる各種セール、キャンペーン情報
  • 昨年の日別・時間帯別の客数・売上データ、予約の実績
  • 昨年の記録(日誌など)

 こうしたものを元に、カレンダーや手帳に情報を集約していく作業が必要でしょう。

 これに今年の販売目標や売上予測などを加味した上で、日々のシフトを組み上げていく流れになると思います。

 その中で、クリスマスケーキなどの予約商品に関連する作業量は、獲得数によっては膨大なものとなるでしょう。それによって必要となる人員も大きく変わるでしょう。

 これは、人手不足でシフトに余裕がない状況にあるお店にとっては大きな懸念事項です。

 予約商品に対応する人員が確保できないお店は、オーナーさんやご親族、従業員さんの身体を泣かせて対応するか、予約獲得数の水準を下げるかのどちらかしかないでしょう。

 「ブラックバイト」問題が報道される中で、前者の方法はお店にとってのリスクがあまりにも大きいと思います。

 人手不足の問題はチェーンや業界をあげて取り組まない限り、多くのお店で弊害を招き、やがてはコンビニ衰退の原因にもなりかねない大問題だと言えるでしょう。

2015年11月14日土曜日

廃棄率を下げるには

 人手不足最低賃金上昇などコストが増大する環境にあって、お店利益を確保するためには廃棄率の低減は重要な課題でしょう。

 廃棄のコントロールを考えるときに、私たちはどうしても「発注数」という数量に目が行きがちです。今日は「鮮度」「販売期限」の視点から考えてみたいと思います。

 セブン-イレブンの場合、弁当には「チルド弁当」というカテゴリーがあります。

 温度管理帯レンジアップ必須の点で通常の弁当とは異なりますが、価格が比較的安いうえに味が良いものが多く、以前の私は好んでよく食べていました。

 お店側からみたチルド弁当の魅力は販売期限が長いことです。そのため、あまり品切れに神経を使うことなく、ある程度の在庫量を持つことができるのです。

 これはお店経営の視点からも重要で、大きなメリットです。私は店長時代に意識してこのチルド弁当の拡販に努めました。

 弁当の中でチルド弁当が占める割合が大きくなるほど、弁当全体の廃棄率は下がり、品切れも起こりにくくなるからです。

 ところで、タイには工場の製造ラインに7人の従業員で1日10万食の弁当を作る技術を持つCPグループという最大財閥があるそうです。タイ国内でセブン-イレブンの運営もしているようです(本日の日経11面)。

 CPグループは殺菌工程に特許技術を持ち、この技術を使って製造した弁当や惣菜は常温で1年間保存できると記事には出ています。

 商品のメニューを日本人の口に合うように改良できれば、廃棄率低減や廃棄物削減にも寄与する商品に育つ可能性があるのではないでしょうか。

2015年11月9日月曜日

今、最も注目している力士

 最近の大相撲で注目している力士がいます。『嘉風』関です。

 大分県出身の33歳、身長177cm、体重148kgの小兵ですが、2014年5月場所で初めて三役(小結)となった遅咲きの力士です。

 今年に入ってからは勝ち越しを続け、先場所は2横綱2大関を破って大活躍、小結に返り咲いた今場所でも初日から横綱、大関を次々と倒し、勢いは止まりません。

 33歳ともなれば、たいていの力士は相撲に若々しさがなくなってきて魅力を失うものですが、最近の嘉風関は持ち味の突き押し相撲に磨きがかかり、観ていて非常に気持ちが良い相撲をとります。

 殊勲インタビューなどを観ると、快進撃の裏には嘉風関自身の心境の変化があるようです。

 「相撲を楽しむ」「自分の相撲をとり切る」といったような発言もよく目にします。他の力士のインタビューとはかなり違った趣きで、サッカーの本田選手のような「自己啓発的なにおいを感じます。

 心の持ち方を変えるなどの精神的な変化が今の嘉風関の快進撃を生んでいるような気がします。

 もし、嘉風関が本を出版するようなことがあったら、ぜひ読んでみたいと思います。

 それから、長野県出身の新入幕力士、『御嶽海』関も応援しています!

2015年11月7日土曜日

社労士試験の受験結果

 今年の社会保険労務士試験の結果が昨日発表されました。

 私の結果は残念ながら不合格でした。

 結果を見て一番驚いたことは、2.6%という試験史上最低の合格率です。これまでの平均で約7%、昨年9.3%の合格率から一気に下がる結果となりました。

 来年以降も低い合格率が続くことが見込まれるという情報も出ています。

 これによって来年の受験を諦める人が出てくるかもしれませんが、私はかえってやる気が出てきました。難関試験ほど合格した時の喜びは大きいだろうと思うからです。

 実際に本試験を受けたことで、私自身の課題も明確になりました。

 すでに来年に向けた学習をスタートしていますが、毎日の取り組み内容を当ブログでも掲載していきたいと思います。

2015年11月3日火曜日

セブン-イレブンとローソンの廃棄本部負担の違い

 セブン-イレブンローソンには加盟店に対して不良品(廃棄、見切り処分)の一部を本部が負担する支援策があります。

 ホームページを確認しますと、

セブン-イレブン (Aタイプ、Cタイプ)

 不良品原価の15%を本部負担


ローソン (FC-Cnタイプ)

 商品売上高に対する次の率の範囲において、所定の負担率を乗じた合計金額の原価相当額を本部が負担
  • 2.0%を超え、3.0%以下の部分: 20%
  • 3.0%を超え、4.0%以下の部分: 30%
  • 4.0%を超えた部分: 55%

となっています。

 セブン-イレブンの場合は、1ヶ月間に出た廃棄の原価相当額の15%を本部が負担するシンプルな計算式ですが、ローソンの計算式はややわかりにくいものになっています。

 「商品売上高に対して廃棄・見切り額(売価)が何パーセントになるかによって、段階的に本部負担の比率を変える計算式には課題があると思います。

 「商品売上高」にはタバコ等の売上を含んでいると思われますが、タバコの扱いの有無によって実質的な廃棄・見切り額の比率は大きく異なるものとなるでしょう。同じ基準で算出した場合には、タバコの扱いの無いお店のほうが有利になるはずです。

 デイリー商品の発注管理において重要な指標となる「廃棄率」は発注した商品に対しての廃棄商品の割合を表しますが、ここから考えれば、本部負担はセブン-イレブン方式のほうが親切なような気がします。

2015年11月1日日曜日

ミニ保育所とのコラボの可能性

 今日の日経新聞1面に「ミニ保育所に補助金」という記事が載っています。

 これは政府が少子化対策の一環として、10人程度の少人数の子どもを預かる「ミニ保育所」の建設に補助金を支給するという政策です。国と自治体で建設費の75%を助成する案が出ているようです。

 記事によりますと、保育所に入れない待機児童は約2万3000人で、0~2歳児が全体の85%を占めており、ミニ保育所を増やすことで乳幼児を育てながら働けるような環境の整備を進めるとのことです。

 マンションの一室で運営可能なミニ保育所が都市部では増えているとのことですが、ミニ保育所は敷地面積に余裕があるコンビニエンスストアとの親和性が高いような気がします。

 乳幼児を預ける保護者、コンビニエンスストアそれぞれのメリットを考えてみますと、

保護者
  • 駐車場があるので子どもの送り迎えがラク、しかも便利
  • コンビニの隣りという安心感
コンビニ
  • 保育所職員や保護者らによる関連購入が見込める
  • 保育所に子どもをもつ母親などを採用できる可能性が広がる

 コンビニの隣りにミニ保育所があることのメリットは意外に大きいものがあるのではないでしょうか。これからの時代は、「職住接近」ならぬ「職育接近が重要なキーワードになると思います。

 こうした取り組みに最も敏感に反応しそうなのは、ローソンさんあたりかもしれません。