2016年12月13日火曜日

「Amazon Go」の先進性

 今話題のAmazon Goですが、まだ動画を見ていない方はこちら(オフィシャル動画)をご覧ください。

 ローソンパナソニックと共同で自動レジ精算システムの開発を進めていますが、Amazon Goはレジ精算そのものを不要にしている点で全く異なるものとなっています。

 レジカウンターに立つ方なら誰でも感じることだと思いますが、買い物をせっかちに済ませたがるお客様が多いなあというのは常々感じるところです。

 また、できることなら店員と一言も会話をしないで買い物を済ませたいというようなオーラを放つお客様も散見されます。

 こういったお客様にとってはAmazon Goは魅力的に映るかもしれません。

 まだAmazon Goの詳細がわからないのであくまで私の憶測ですが、Amazon Goのシステムでは
  • IoT(モノのインターネット)
  • AI(人工知能)技術の活用
  • 先進的なセンサー技術
  • ロボットによる自動化、無人化
  • 再生可能エネルギーを利用したエコシステム
  • 環境に配慮した廃棄物削減、リサイクルシステム
  • ビッグデータの活用
  • 顧客一人ひとりの嗜好に合わせたワン・トゥ・ワン・マーケティング
  • Amazon専用に整備された物流システム

あたりが関連するキーワードになると思います。

 日本にAmazon Goが上陸することになれば、私たちの想像を超えたインパクトを日本の小売業界に与えるのではないでしょうか。

2016年12月5日月曜日

無料の経営相談を受付中です

 今日は、私の今後の仕事の方向性についてお知らせしたいと思います。

 今回、社労士試験に合格できましたので、今後の事務指定講習を経て、2017年8月の社労士登録・開業を準備しています。

 現在は日々の生活の糧を得るために、10月より某セブン-イレブン加盟店で週3日の深夜アルバイトを始め、社労士事務所開業に向けた準備を進めているところです。

 その中で、比較的自由に時間が使える月曜日と火曜日の2日間限定で店舗訪問型の経営相談無償でお受けしたいと考えています。

 無料相談の対象となる方は
  • 長野県 東信地域・北信地域の
  • すべてのコンビニチェーン加盟店のオーナー様、店長様
です。

 月曜日・火曜日の2日間限定ですが、訪問時刻は深夜でも構いません

 無料相談は2017年6月までを予定しています。

 秘密は厳守いたします。

 サブメニューのリンクからお気軽にお申込みください。お待ちしております。

******************
 このたび、報酬をいただいてコンサルティングを始めたお店がありますので、無料相談は終了させていただきます。 (2017.4.12 追記)

2016年11月30日水曜日

激動の予感がする2017年のコンビニ業界

 今年も残すところあと1ヶ月となりました。

 今年のコンビニ業界はセブン&アイの鈴木会長の退任、ファミリーマートサークルKサンクスの経営統合などの大きな動きがありました。ローソンも資本と経営陣の強化が図られました。

 来年のコンビニ業界を展望する上で、私が注目しているのは新生ファミリーマートの動向です。

 今年の9月に経営統合がなされましたが、ネット等の情報を見る限りでは、サークルKサンクスからファミリーマートへの店舗の移行が順調に進んでいるようには思えないのです。

 特に愛知県内でサークルKからファミリーマートへの移行が進まず、相当の数の店舗が直営店化する恐れがあるとの情報まで流れています。

 この情報の真偽の程はわかりませんが、ファミリーマート本部が公表する資料等で今後明らかになっていくものと思われます。

 私の自宅の近所にあるサークルKのお店を見ても、ファミリーマートブランド商品への移行が進んでいるのを確認できますが、残念なことに私のお気に入りのStyleONE商品も売り場から消えつつあります。

 個人的な思い入れはさておき、2017年の新生ファミリーマートの動向からは目が離せないところです。

2016年11月22日火曜日

ロイヤルホストが24時間営業を廃止

 先週、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスが来年1月までにロイヤルホストの24時間営業を廃止するとの報道がありました。

 定休日の導入も検討しているとのことです(記事リンク)。

 注目されるのは、報道後の一般の人々の反応です。

 記事の下部に多数のコメントが掲載されていますが、24時間営業の廃止を肯定する意見が圧倒的に多いようです。会社に対して賛辞を送るコメントも見られます。

 興味深いのは、この報道を受けて、コンビニの24時間営業に対して疑問を投げかけるコメントが散見されることです。

 今のコンビニに24時間営業は不要という声が目立ちます。

 また、報道後の会社の株価の推移をチェックしてみましたが、下落する局面はなかったようです。むしろ上昇しています(日経平均株価も上昇していますが)。

 今回の報道をコンビニ各社がどう受け止めたかが気になるところです。

 私の勝手な予想ですが、コンビニ業界で最初に深夜営業を自由化するチェーンがあれば、そのチェーンへの世間の評価が高まる一方で、それを見て他のチェーンが追随しようとしたとしても、様々な思惑が働いて身動きがとれなくなるのではないでしょうか。

 いわゆる「早い者勝ち」の様相になるような気がします。

 今後のコンビニ各社の動きに注目したいと思います。

2016年11月20日日曜日

オセロゲームとドミナント

 コンビニ各社が重視している経営戦略の1つにドミナント戦略があります。

 本部が説明しているドミナント(集中出店)戦略の利点は、

  • チェーンの認知度向上
  • 配送効率の向上
  • 加盟店への経営指導の効率化

などが挙げられ、これが同じ地域に同じ看板のお店を出すことを正当化する理屈となっています。

 ところで、オセロという白黒のチップを使って遊ぶおなじみのゲームがあります。

 自分の色のチップに挟まれた相手のチップが裏返る様子は、コンビニのドミナント戦略を想い起こさせます。

 コンビニ業界で繰り広げられている出店競争は、まるで各チェーンが自分色のチップでゲーム盤を埋め尽くそうと躍起になっている姿を見ているようです。

 しかし、現在のコンビニのフランチャイズシステムは日本経済が右肩上がりで成長し、労働力人口も着実に増えていくことを前提に成り立つものであったと思います。

 今や時代は変わりました。

 コンビニ各社がオセロに夢中になっている間にゲームのルールはすでに「囲碁」に変わっているのに、相変わらずオセロゲームを囲碁盤の上で続けているような姿を想像してしまいます。

 「コンビニは変化対応業」と言ったトップがいますが、時代の変化に合わせてコンビニシステムを順応させることは本部が果たすべき重要な役割の1つなのではないでしょうか。

2016年11月18日金曜日

クローズアップ現代+を観ました

 昨日の「好調コンビニに異変あり」の回を観ました。

 私が予想していたよりも、かなり突っ込んだ内容の話が出たなというのが正直な感想です。

 労働委員会がオーナーの労働者性を認めて団体交渉に応じるようセブン-イレブン・ジャパン(岡山)とファミリーマート(東京)へ救済命令を出した件や、アメリカ等におけるフランチャイズ法規制の話題にまで踏み込んだことには少々驚きました。

 フランチャイズ法の整備についてはテレビでまともに採りあげられたのは恐らく今回が初めてではないでしょうか。

 ファミリーマートのオーナーさんの話から始まって、次にフランチャイズ業界全体の問題点に話題が進み、最後にフランチャイズ法規制の話へと鮮やかに流れた印象を持ちました。

 その中で、最後に木村さんが話した言葉がとても印象的でした。
こういった法規制によって加盟店オーナーが利益を得られて、本部、加盟店、そしてそこを利用する消費者が幸せになるようなシステムを作り出すことが必要だと考えます。

 惜しいのは、村田さんが今回の放送ではあまり目立たなかったことです。作家ならではの独特な視点からの発言が聞けなかったのは残念です。

 今回の放送が以前のように国谷裕子キャスターの進行だったら、どんな番組になっただろうと余計な想像を働かせてしまいました。

【追記】
 番組ホームページで今回の特集のダイジェストを見ることができます。

2016年11月16日水曜日

「クローズアップ現代+」でコンビニ特集

 明日(17日)のNHK「クローズアップ現代+」はコンビニ特集の回となっています。

 タイトルは、「好調コンビニに異変あり」です。

 番組ホームページを見ますと、ゲストは

  村田沙耶香さん(芥川賞作家)
  木村義和さん(愛知大学法学部准教授)

の2人となっています。

 村田さんは今年の芥川賞受賞作家で、受賞作『コンビニ人間』は私も読みました。

 注目されるのは木村さんです。

 木村さんの専門分野・研究テーマは「民法/フランチャイズ契約・アメリカ契約法」のようです(愛知大学HPより)。

 番組の中でコンビニのフランチャイズ問題についてどこまで突っ込んだ話が出るか注目したいと思います。

 なお、番組ホームページでは視聴者からの質問を募集しており、番組やホームページで紹介されるようです。これについても番組でどのように採りあげられるか注目です。

 いずれにしても、今回の放送は必見と言えるでしょう。

2016年11月11日金曜日

社労士試験に合格しました

 さきほど、第48回社会保険労務士試験の合格発表がありました。

 2回目の受験で無事に合格することができました。

 足かけ20ヶ月間の努力が報われたかたちとなり、今は嬉しさよりも安堵の気持ちでいっぱいです。

 今後は講習等を経て、来年の秋頃に社労士登録の運びとなります。これで安心してはいられず、さらなる研鑽が求められます。

 これからも日々勉強を継続していくことを決意しています。

2016年11月2日水曜日

日ハム・栗山監督の采配の裏にあるもの

 昨日のNHK『クローズアップ現代+』は、プロ野球で日本一に輝いた日本ハム・栗山監督を招いての生放送でした。

 首位ソフトバンクとの10ゲーム以上の差を逆転してリーグ優勝したことや大谷選手の二刀流での起用など、組織のリーダーとしての栗山監督に私も以前から注目していました。

 栗山監督の采配や指導力に対する世間の評価も高いようで、番組で栗山監督がどんなことを話すのか興味があって視聴しました。

 栗山監督の話で特に印象深いくだりがありました。
(選手の起用方法について) 本当に良かったのかなって、本当にこれでいいのかなっていつも思ってるんで、自分がやってることはいつも間違ってると思ってやってるんですよ
「自分がやっていることはいつも間違っていると思ってやっている」とはとても意外な言葉でした。と同時に、その言葉に栗山采配の真髄を見た気がしました。

 栗山監督は内省型のリーダーといえます。

 このようなタイプのリーダーは相手(選手)に原因を求めるのではなく自分に原因を求めるので、絶えず自己変革を自分に課すことを迫られます。リーダー自身に厳しい自己管理と忍耐も必要でしょう。

 インタビューの最後に栗山監督が話した言葉は 、
ここまで追い込まれてても、こうやって選手と一緒に勝負ができるのはこんなに幸せなことはないんで、(野球は)人生そのものですね
 でした。その表情からは選手以上に栗山監督が輝いて見えました。

2016年10月19日水曜日

留学生アルバイトの確保より優先されるもの

 先週、NHKの情報番組「クローズアップ現代+」ではコンビニで急増する留学生アルバイトがテーマとなって放送されました。

 ローソンがベトナムで研修所を開設し、日本に留学予定のベトナム人を研修して優先的に受け入れることで日本での人手不足に対応する取り組みについて紹介されました。

 私の住む地域では外国人アルバイトさんの姿はまだあまり見られませんが、首都圏を中心とする都市部ではかなりの数の外国人がコンビニで働いているようです。

 番組で紹介されたローソンのある店舗では12名のアルバイトのうち7名が外国人ということでした。

 番組では今後の日本の労働力不足(2020年には約400万人の不足との試算)の文脈の中でローソンの取り組みが紹介されていましたが、コンビニ業界における人手不足の状況は労働力人口の不足から来るものだけではありません。

 コンビニ業界が抱える構造的な問題が今の深刻な人手不足を生んでいるといってもよいからです。

 今回のローソンの取り組みは構造的な問題に対しての根本的な解決策ではなく、いわば付け焼刃的な対応にしか過ぎないでしょう。

 どんなに頑張っても、採用できるベトナムからの留学生は年にせいぜい数百人といったところだと思います。

 人手不足を解消するための第一歩は、他業界と比べて遜色ない水準の労働条件を加盟店が従業員さんに提供することが可能なフランチャイズ・システムへと再構築を図ることでしょう。

 それはローソンに限らず、すべてのチェーンに当てはまることだと思います。

2016年9月14日水曜日

1分単位で賃金を支払わなくてよいケース

 労働基準法に「減給の制裁」に関する規定というものがあります。
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。 (第91条)

 例えば、従業員さんが1分遅刻をした場合に14分労働した分の賃金を支払わないことができるということです(この14分は上限内でもっと増やすこともできます)。

 遅刻した1分は働いていないのですから賃金を支払わなくてよいのは当然として、実際に働いた14分についても就業規則で減給の制裁として定めておけばその分の賃金を支払わなくてもよいとすることができるのです。

 ここで重要な点は、あらかじめ「就業規則」で減給となる事由や時間数等を定めて、全従業員さんに周知しておくことが必要になるということです。

 条文にあるように、減給には上限がありますし、合理的かつ社会通念上相当と認められるものでなければ無効となります。

 就業規則には労働基準法で定められた「必ず記載しなければならない事項」を載せなければならず、それには休日、休暇も含まれます。

 また、常時使用する労働者が10人以上の場合には、労働者の過半数を代表する者の意見書を添付して、就業規則を労働基準監督署長に届け出なければなりません。

 つまり、減給の制裁をするためには、労働基準法で定められている様々な条件をクリアすることが必要となるわけです。

 コンビニ業界にあっては、とても高いハードルだと言わざるを得ないのが現状でしょう。

2016年9月13日火曜日

勤務時間管理の背後にある重要なもの

 15分刻みであった勤務時間計算を1分単位に変更した場合、これは間違いなく人件費アップの結果を招きます。

 どの程度アップするかは、普段の仕事の進め方や主体者のマネジメントの仕方によって変わってくるでしょう。

 勤務時間内にきちんと仕事が完了するように普段からスタッフ全員が心がけ、作業割り当ても機能しているお店では人件費のアップ率は比較的小さいでしょう。

 反対に、主体者が仕事の進め方について従業員さん任せにしていて、半ば放任のような状態になっているお店ではアップ率は大きくなると思います(従業員さんに仕事を任せることを否定する意味ではありません)。

 特にシフトの継ぎ目の時間帯での作業分担や引き継ぎの仕方によってアップ率が変わってくることを考えると、この時間帯における従業員さんの行動についてお店ごとにルールを決めておくというのが1つのやり方かもしれません。

 いずれにしても、1分単位の勤務時間計算に変更する際には、事前に全従業員さんにその趣旨や注意点等をきちんと説明し、理解・協力してもらう必要があるでしょう。

 特に注意したいのは、普段からサービス残業を厭わず、善意で無償の労働をしてくれるようなスタッフの方がいる場合です。対応を間違えると、関係がギクシャクするといったことにもなりかねませんので特に配慮が必要です。

 また、固定給の従業員さんがいる場合には、これによってその従業員さんの負担がさらに増してしまう可能性があることにも注意が必要でしょう。 

 今回の件は単なる勤務時間の計算方法変更として捉えるのではなく、作業割り当てを含めた自店のマネジメントのあり方を考える機会と捉えたほうが良いかもしれません。

2016年9月12日月曜日

1分単位の勤務時間管理について

 昨今、複数のチェーンにおいて、残業時等での勤務時間の計算方法の件が話題になっています。

 勤務時間の計算方法をめぐって問題となるケースは様々ですが、最も問題となるのはオーナーさんや店長さんが従業員さんに対して実質的にサービス残業(ただ働き)を強要しているケースでしょう。例えば、

  • 15分刻みの計算システムの下で、9時から15時までの勤務シフトの従業員さんに対して、8時46分に出勤、15時14分に退勤の登録をさせたうえで、実際にその時間に仕事をさせた場合
  • 決められたシフト以外の勤務は認めないとして、勤務シフト前後の勤務記録を修正(カット)した場合

などがあるでしょう。

 法令に則れば、労働した時間に対して1分単位で賃金を支払うのは当然のことです。今までこうしたことが問題として取り上げられなかったのが不思議なくらいです。

 しかし、昨今のブラック労働問題働く側の権利意識の高まりによって、こうした問題はネットなどを通じてとても速いスピードで表面化するようになりました。

 こうした流れはこれからますます強くなっていくように思われます。

 このまま放置しておけば人件費がさらに増えてしまうこの問題について、お店としてどう対処すればよいのか、次回に考えてみたいと思います。

2016年9月8日木曜日

同一労働同一賃金について

 現在、政府が掲げている「働き方改革」の中の大きな柱の1つとして、同一労働同一賃金の実現というものがあります。

 大雑把にいいますと、正社員と非正社員との間の賃金格差を縮めようという政策です。

 ヨーロッパをはじめとする海外では「職務給」といって、仕事の内容によって賃金が明確に決められており、時給換算した時の正社員と非正社員の賃金格差がほとんどない国が多いそうです。

 日本の場合は、企業別の「職能給」の下で、勤続年数や年齢に応じて賃金が上昇していく、いわゆる「年功序列」の賃金体系となっているところがほとんどです。

 非正社員は年齢が高くなっても賃金の上昇の伸びが少ない一方で、正社員は年齢とともに賃金が上昇し続けて、50歳代をピークにその後は下降するという動きをするのが一般的です。

 同一労働同一賃金を実現するために大きな障壁となるのが、この50歳代を中心とした正社員・非正社員の賃金の格差をどのようにして縮めていくのかという問題です。

 幸か不幸か、コンビニ業界ではこの正社員と非正社員の賃金格差の問題は起こりにくいのが現状だと思います。

 ただ、これからの同一労働同一賃金の議論や法制化の流れを見越して、今のうちに自店の賃金体系を見なおしておいたほうが良いかもしれません。

 例えば、社員の給与の内訳を「基本給+役職手当」として、基本給の部分については時給者の賃金とのバランスを考えて金額を設定するといったことです。

 また、時給者のシフトリーダー制を導入しているお店の場合は、基本時給は他の時給者に合わせたうえで、シフトリーダーとしての時給上乗せ分を明確にするといった対応です。

 こうした対応は、同一労働同一賃金の議論とは別にして、従業員さんの給与に対する不満や不公平感を生じさせないためにも重要なことのように思われます。

2016年9月5日月曜日

セブンイレブン化する新生ファミリーマート

 今月1日にファミリーマートとサークルKサンクスが経営統合されました。

 これによって、新生ファミリーマートの店舗数はセブン-イレブンにほぼ並びました。平均日販にまだ差はあるものの、その差を詰めようと新生ファミリーマートは今後も様々な手を打っていくことでしょう。

 その中で注目されるのは、チャージ(ロイヤリティ)体系の変更です。

 以前よりもチャージ率を上げる代わりに、水道光熱費や商品廃棄等に対しての本部負担を増やすようです。これはセブン-イレブンのやり方にかなり近づいたといってよいでしょう。

 同時に、日常の業務においても、加盟店に対する本部の関与の度合いがさらに増すことになるでしょう。この意味においてもセブン-イレブンに近づいたといえると思います。

 ファミリーマートの経営幹部にはセブン-イレブン出身の方が少なくありません。いわば、セブン-イレブンの手の内を知り尽くしている幹部がファミリーマートの経営陣にいるのです。

 サークルKサンクスからファミリーマートへの看板替えはこれから徐々に進んでいくと思いますが、私の家の近所にあるサークルKはどうなるのか、焼き鳥StyleONEなどの特色あるサークルKサンクスの商品の取扱いが今後どうなっていくのかが個人的に気がかりなところです。

2016年9月2日金曜日

『コンビニ人間』を読みました

 話題の芥川賞受賞作、村田沙耶香さんの『コンビニ人間』を読みました。

 小説を読んでこんなに笑ったのは、多分これが初めてではないかと思います。とにかく面白い作品でした。

 おそらく、この小説を最も楽しく読めるのはコンビニ関係者、なかでもお店で働く人や働いた経験のある人でしょう。

 実際にお店で働いた者にしか感じ取ることができないであろうリアルな描写にあふれています。人物描写が巧みで一人ひとりのキャラが立っているため、より一層、現実感が増しています。

 主人公はオープニングスタッフとして18年もの間、同じコンビニで働き続ける女性店員で、無遅刻・無欠勤の設定となっていますが、作者の村田さんも実際にこれに近いのではないかと推察します。

 外国人アルバイトさんが登場したり、人手不足で店長が夜勤に回ったりするなど、現在のコンビニ業界が置かれている状況も描写されているほか、コンビニ店員に対する世間の人の見方や社会的地位というものが登場人物の発言を通してリアルに描かれています。

 作品からは作者の深いコンビニ愛が感じられ、お店で働く人が読めば元気づけられる人もいるのではないでしょうか。

 ひとつ注意点があるとすれば、電車の中などの公共の場所で読む場合でしょう。

 面白くてつい声に出して笑ってしまう可能性があり、周りの人に不審がられるかもしれません。

2016年9月1日木曜日

社労士試験を受験しました

 3ヶ月ぶりの投稿となります。先日の日曜日に社会保険労務士試験を受験しました。昨年に引き続いて2回目の受験です。

 当ブログに私の受験への取り組みのページを載せていますが、昨年の反省を踏まえて勉強方法の修正をしながらの長く苦しい1年間の学習生活が終わりを告げました。

 今は、試験が終わったという開放感と少しの安堵感、それに自分なりにやり切ったという満足感が入り混じったような感じです。ただ、11月11日の合格発表までは落ち着かない感じで過ごすことになりそうです。


 以前から読みたくて仕方がなかった芥川賞受賞作『コンビニ人間』を今日から読み始めます。

 普段はあまり小説を読まない人間なのですが、コンビニを舞台とした小説で、しかも評判が良さそうなので読まずにはいられません。そのうち、読んだ感想をここで書いてみたいと思います。

2016年5月28日土曜日

ひとつの時代の終わり

 一昨日のセブン&アイ・ホールディングスの株主総会で人事案が了承され、新たな経営体制がスタートしました。

 注目が集まっていた鈴木会長の処遇は、「名誉顧問」という形で収まりました。

 報道によりますと、会社への影響力を考慮し、名誉顧問の居場所は本社の外に置かれるとのことです。何か少し寂しいような印象を持ちます。

 24年もの長きにわたってトップの座にいた鈴木会長が本社からいなくなることの影響は、今後様々な形で現れてくるかもしれません。

 いずれにしても、「ひとつの時代が終わった」という感慨深いものを感じます。鈴木会長、大変お疲れさまでした。


 ひとつの時代が終わったというと、昨日のオバマ大統領の広島訪問にも同じようなものを感じます。

 テレビの生放送で観ましたが、オバマ大統領が専用ヘリで広島に向かうところから専用車で広島をあとにするところまで、まるで最上級の映画を観ているようでした。1日が経った今でもその興奮が醒めない感じです。

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 私が目指している社会保険労務士試験(8月28日実施)まであと3ヶ月となりました。準備に専念するため、試験終了まで新規投稿はお休みさせていただきます。

2016年4月21日木曜日

潮目が変わったコンビニ業界

 本日の日本経済新聞に興味深い記事が掲載されています(『迫真迷走セブン&アイ~』)。この記事はネットでも読めるようです。

 これまででしたら日経新聞でセブン&アイのネガティブな面を書いた記事を見ることは稀でしたが、今回の騒動を機に、論調や記事のトーンが変わってきた印象を受けます。

 週刊誌をはじめとして、セブン&アイに関する記事がかなり目立つようになりましたが、首脳陣の人事をめぐる騒動に関する記事がほとんどで、加盟店の厳しい実態に迫るものはほとんど見つけることができません。

 ただ、朝日新聞などのメジャー媒体でもこうした記事が一部掲載され始めていますので、わずかながら光明が見えてきたといった状況でしょうか。

 さて、今日の日経新聞の記事では、外部からはなかなか窺い知ることのできない話(三井食品との取引削減社内に出回った怪文書など)が書かれています。

 今回の騒動に至るまでの背景に経営陣の感情が入り混じった複雑な事情があったことが推察されますが、そうなりますと「新経営陣が決まってスッキリと再出発」とはなかなか行かないかもしれません。

 今後、業界を揺るがす事件がもし起こるとしたら、社内やお取引先からの内部告発、機密文書等の流出の可能性が最も高いのではないでしょうか。

 今日の日経記事を読んで、そんな予感を抱きました。

2016年4月19日火曜日

高まるオムニセブン成功への圧力

 本日のセブン&アイ・ホールディングスの取締役会で経営陣の人事が決まったようです。

 5月の株主総会後に新たな布陣をスタートさせるとのことですが、鈴木会長の処遇を含めてまだ残されている課題もあるため、株主総会までは波乱含みの展開となるかもしれません。

 今回、セブン&アイHD副社長に昇格が決まった後藤氏オムニセブンの実質的な責任者といってよいでしょう。後藤氏は鈴木会長の懐刀としても知られる存在のようです。

 新経営陣の布陣から見ても、グループ内でのオムニセブンの位置づけはさらに高まったと言えるでしょう。

 グループとしては、「何が何でもオムニセブンを成功させなくてはならない」という状況になったと言えるのではないでしょうか。

 経営陣の人事をめぐる今回の騒動を通して、いわば「外部の目」としての大株主や社外取締役の存在感が大きくなったように感じます。

 この流れを受けて、今後の経営の舵取りにおいても、ますます株主等からの有形・無形の圧力が高まっていくことが予想されます。

 その圧力はまず間違いなく「オムニセブンの成功」にも向けられるでしょう。

 次に経営陣の人事に関して大きな動きがあるとしたら、それはオムニセブンの成否が明らかになった時かもしれません。

2016年4月17日日曜日

気になる熊本での営業停止店舗数の差

 今回の熊本地震で、小売各社が次々に救援物資を被災地に送っている様子が報道されています。その中で少し気になるニュースが流れています。

 16日(土)夕方の読売新聞ニュース(ネット)ですが、今回の地震による影響で熊本県内のローソン141店舗のうち約80店ファミリーマート163店舗のうち約80店が営業を停止しているとのことです。

 その一方でセブン-イレブンの営業停止店舗は3店との情報があり、セブン-イレブンの熊本県内での店舗数289店(3月時点)と比べて営業停止店舗数が突出して少ない状況です。

 もちろん、停電による影響出店地域の分布状況がチェーンによって異なることなどがその理由として考えられますが、それにしても大きな差が出ています。

 その他に考えられる理由として、
  • セブン-イレブンと他のチェーンとの間に店舗設備商品供給力などに差がある
  • チェーンによって被災地への物資・商品供給についての考え方に違いがある
  • チェーンによって災害発生時の店舗営業に対する考え方に違いがある
などがあるのかもしれません。

 現在のコンビニ各社の業績好調の背景には、5年前の東日本大震災後の消費者心理の変化があると言われています。

 南海トラフ地震首都圏直下型地震など、今後の大地震の発生も懸念されていますが、震災発生時のコンビニ店舗の営業のあり方やチェーン本部の被災地支援の方法・考え方については再度検討する余地があるのではないでしょうか。

 その際には、
  • 加盟店に対する過度な期待と負担増による加盟店の疲弊
  • 本部の社会的責任とフランチャイザーとしての機能・役割
  • 国や自治体の責任と役割
  • 被災者の生活の確保と安定
などの議論を踏まえていただくことを切に願います。

 終わりに、熊本地震で被災された方へお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りいたします。

2016年4月16日土曜日

セブン&アイ 首脳人事の落とし所

 セブン&アイ・ホールディングスの経営陣の人事案が固まったようです。

 報道によりますと、セブン&アイHDの社長に井阪氏セブン-イレブン・ジャパンの社長に古屋氏が就任するようです。鈴木会長は5月の株主総会後にすべての役職から外れて最高顧問に就く見通しとのことです。

 注目されるのはセブン&アイHDの副社長に後藤克弘取締役が昇格することでしょう。後藤氏は鈴木会長の次男・康弘氏が現在社長を務めているセブン&アイ・ネットメディアで社長をやっていた方のようです。

 後藤氏と康弘氏は以前からセブン&アイHDのネット事業に一緒に携わっていた経緯があります。後藤氏はオムニセブンの立役者の一人と言ってよいでしょう。

 もしも現在報道されている通りの人事が決定したら、これは世襲を意識した人事と言われても仕方ないでしょう。

 また、鈴木会長が希望していたようにセブン-イレブン・ジャパンの社長に古屋氏が就くことになるわけですから、結果的には鈴木会長の意図した通りの人事となるのではないでしょうか。

 嫌味な言い方になりますが、鈴木会長はご自身の役職と引き換えにセブン-イレブン・ジャパンの社長交代康弘氏の将来のレールを同時に確保できることになったわけです。しかも会長ご自身は最高顧問として影響力を行使できる立場を維持したままです。

 そうなると、鈴木会長のあの記者会見は何だったのかというやり切れない思いと後味の悪さが強く残ります。しかし、あの記者会見は後々まで尾を引くのではないでしょうか。

 一方、井阪氏は鈴木会長の思惑に反して昇格するように見えますが、グループ内にはイトーヨーカ堂をはじめ厳しい経営状態の会社が多いため、今後の経営の舵取り次第ではその責任を問われる事態となってもおかしくないでしょう。

 また、オムニセブンの今後の状況によっては、井阪氏がその責任まで負わされる可能性もないとは言い切れません。井阪氏は非常に難しい立場に置かれるのではないでしょうか。

 今回の騒動はこれから収束に向かっていくものと思われますが、このままでは終わらないような気がします。大株主らの今後の動きも気になるところです。

 それから、指名・報酬委員会に入っている社外取締役のお二人の去就も気がかりです。今回の件ではさぞかしお疲れになったことでしょう。

2016年4月15日金曜日

セブン-イレブンの首脳陣で鍵となる人

 鈴木会長退任後の経営陣の人事について様々に囁かれています。

 直近の報道では、セブン&アイHD社長に井阪氏セブン-イレブン・ジャパン社長に古屋氏の人事案が検討されているとのことです。

 現在の組織での序列に従えば、一見すると妥当無難なように見えますが、これはあまり良くない選択のように思われます。

 私が注目しているのはセブン-イレブン・ジャパン副社長の古屋氏の処遇です。

 先日の記者会見で鈴木会長が話していたように、古屋氏はいわば鈴木会長の懐刀」のような存在です。鈴木会長の構想や政策を現場で実現するために最も大きな役割を果たしてきたのが古屋氏だと言うことができるでしょう。

 OFC(本部担当者)さんをはじめとする本部社員にとっても、古屋氏の出す方針や指示からの影響には大きなものがあると思いますし、それはそのまま加盟店での仕事の仕方に反映される部分が大きいでしょう。

 仮に古屋氏がセブン-イレブン・ジャパンの社長になった場合、今までの政策から大きく外れたものとはならないはずです。おそらく、今までの方針や政策がさらに徹底されることはあっても、フランチャイズ・システムの見直し・修正などの論議に至るようなことはまずないでしょう。

 フランチャイズ・システムの見直しの論議に至るには、保身に走らず、強固な経営理念をもって業界を取り巻く現状を改革する気概のあるリーダーが必要です。

 それには「鈴木色」を身に纏わないリーダーが望ましいと思います。その意味では、今回の人事で古屋氏がどのポジションに就くかが大きなポイントとなるような気がします。

2016年4月14日木曜日

トップの責任のとり方 ~鈴木会長へのメッセージ~

 突然辞任を発表したセブン&アイ・ホールディングスの鈴木会長ですが、このままの状態で退任の日を迎えてしまわれるのでしょうか。

 もしそうであるとしたら、今まで築き上げてきた経営者としての鈴木会長の名声に大きな傷がつくことになるでしょう。

 先日の記者会見は、国民の生活に影響を与えるまでに業界を大きくしてこられた鈴木会長のイメージとは大きなギャップを感じるものでした。

 かつてセブン-イレブン・ジャパンの社員であった私がそう感じるのですから、世間一般の人々ならばそのギャップはさらに大きなものとなるでしょう。

 実際に、記者会見後の週刊誌報道やネットニュース口コミなどでは、かつては見られなかったようなマイナスイメージの言葉が増えているように感じます。

 その原因の多くは記者会見での鈴木会長のご発言にあるように思えてなりません。つまり、鈴木会長ご自身がセブン&アイ・ホールディングスのイメージに傷をつけたと言わざるを得ません。

 この責任をとるには、鈴木会長ご自身が先頭に立って対処していくしかないと思います。

 後継人事の決定にもきちんと関与し、グループ会社のリストラにも道筋をつけ、オムニセブンの成否を見届けてからお辞めになるべきです。

 そして、会社とコンビニ業界の末永い繁栄と発展のためにフランチャイズ・システムを再構築してからお辞めになるべきです。

 今のままでは加盟店が疲弊し、コンビニ業界が衰退に向かっていくことは必至です。

 鈴木会長に対する世間の評価はコンビニ業界の繁栄とともにあるのです。

2016年4月10日日曜日

今後のセブン-イレブンに対する不安と提案

 鈴木会長退任後のセブン-イレブン・ジャパンに対する不安として、今後の経営の舵取りへの不透明感というものがあります。

 カリスマ経営者が去った後に経営陣の統制がとれずに迷走するといったことは容易に予想がつくことでしょう。長期にわたって強烈なリーダーシップの元に率いられてきたセブン-イレブン・ジャパンなら、なおさらのことです。

 私が懸念するのは、今回の騒動で「モノ言う株主」の存在感が大きくなったことによって、今後のセブン-イレブン・ジャパンの経営がさらに株主を意識したものに傾くのではないかということです。

 つまり、「強力なリーダーに代わって株主の存在が経営陣や幹部クラスの人間に重くのしかかり、その結果、加盟店が置かれる環境がますます厳しいものになっていくのではないかという懸念です。

 これが杞憂に終わることを願いますが、こうしたことを防ぐ手段として1つの提案があります。

 それは、加盟店の実情をよく知っている本部担当者(OFCさん)やその上長(DMさん)の意見を直に経営に反映させる仕組みをつくるというものです。

 セブン-イレブン・ジャパンには「オーナー相談部」という会長直属の部署がありますが、加盟店の経営環境改善という点ではあまり機能しているようには思いません。

 透明性を高めたうえで、経営の意思決定に現場の意見を反映させる仕組みをつくることができたら、株主からの無言の圧力を経営陣は受けにくくなるかもしれません。

 この「現場重視の思想が経営陣の中にどのくらい存在しているかは、今後の人事施策にもきっと表れるでしょう。

 いずれにしても、セブン-イレブン・ジャパンは加盟店も目が離せない大事な局面に差し掛かっているといえるでしょう。

2016年4月8日金曜日

これからのセブン-イレブン・ジャパンに必要なこと

 セブン-イレブン・ジャパンにとって、鈴木会長の退任後に会社の体制をどう作っていくかは重要な課題でしょう。

 当面は井阪社長を軸として体制づくりが進んでいくものと思われますが、取締役の意見を集約して具体的な施策を決めていくことには困難が伴うでしょう。

 今までなら鈴木会長の一声で決まったことが、今後は物事ひとつ決めるにも、きちんと手順を踏まないとなかなかまとまらないといったことが予想されます。

 これからは役員をはじめ、管理職から社員までの一人ひとりが自分で情報を集め、自分の頭で考えて行動することが求められるようになるでしょう。

 「会長のご判断に任せておけばいい」とか「とにかく会社の方針に従っていればいい」といった思考に慣らされている社員には試練が待ち構えているかもしれません。


 今回の会長退任に至るまでの経緯で、「外部の目」としての社外取締役海外の大株主の存在がクローズアップされています。

 「この2つの『外部の目』が強烈なリーダーシップをもつカリスマ経営者の暴走を防いだ」という見方があるかもしれません。

 これからのセブン-イレブン・ジャパンが打つ施策には株主社員だけでなく、コンビニ業界の厳しい現状を変えて加盟店お取引先、そしてお客様のすべてがハッピーになる施策が求められます。いわば真の共存共栄の経営哲学が求められるのです。

 たとえそれによって一時的に本部の収益を圧迫することになろうとも、中長期的には業界のイメージアップと繁栄につながり、結果として株主に利益をもたらすことになるでしょう。

 今、本部に必要なことは「外部の視点で業界の現状を見据え、時代に合ったビジネスモデルへと根幹からフランチャイズ・システムを作り変えることでしょう。

 それができるチャンスは今しかないと私は思います。

2016年4月7日木曜日

セブン&アイの鈴木会長が退任へ

 セブン&アイ・ホールディングスの鈴木会長が退任する見通しとの報道が流れています。

 本日の取締役会においてセブン-イレブン・ジャパンの井阪社長を交代させる人事案が否決されたということで、これを受けての退任とみられています。

 社長交代をめぐっては様々に報道されていますが、率直に申しまして、このような形で鈴木会長が職責を離れる結果となったことが残念でなりません。とても後味の悪いような思いが残ります。

 過去に約10年間、FC会議等で毎週のように鈴木会長のお話を直接聞く機会があった私にとっては、鈴木会長の去就はとても気になります。

 今後、鈴木会長が経営にどの程度の影響を及ぼすかは不透明ですが、強力なリーダーシップを失った後の経営の舵取りは困難を極めるでしょう。

 その際に最も気になることは、「加盟店にとって良い方向に向かうのか、それとも悪い方へ向かうのかということです。

 現在のセブン-イレブンを取り巻く環境の中に溜まっている歪み(ひずみ)がもしあるとしたら、鈴木会長の退任によって、地震のように一気に会社が動くかもしれません。

 その意味では、今後の株主総会までの人事を中心とした動きには目が離せないところです。

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 鈴木会長の記者会見Ustreamで視聴しました(日経チャンネル)。正直に申しまして、非常にガッカリしました。途中で観るのを止めました。
 この会見自体が会社の価値とイメージを毀損しているような気がしてなりません。今後、物議を醸すのではないでしょうか。

2016年3月28日月曜日

ファミマが海外配送業務に参入

 本日の日経新聞トップに記事が出ています。
ファミマがアジア配送
ファミリーマートは 日本郵政グループと提携し海外配送業務に参入する。国内の店舗で荷物を預かり、ファミマの海外店舗で受け取れるようにする。

 これは主に訪日客が日本での買い物を自国に送ることを想定したサービスのようです。

 私が先日、香港へ行った時に苦労したのが荷物の多さです。お菓子などのお土産を合わせると、帰国時には予想以上の荷物の量になってしまいます。

 この荷物の一部をコンビニから送り、帰国後に近所のコンビニで受け取れれば便利なことは間違いないでしょう。

 ただ、荷物を預かるコンビニ店舗は大変でしょう。荷造りがきちんとできているかなど受付時に確認すべきことが多く、時間もかかるでしょう。

 言葉の問題や配送トラブルの懸念もあって、店舗にかかる人的・心理的負担にはかなり大きなものがあります。

 この店舗が感じる負担感を軽減する対応をサービス導入時に本部がとらないと、お店の経営環境を悪化させるだけのような気がします。

2016年3月18日金曜日

香港に行って感じた日本のサービスレベルの高さ

 息子の春休みを利用して、香港に駐在している弟のところに2人で遊びに行ってきました。

 香港に行って日本との違いに驚いたことは、

  • 海外からの旅行客に対して冷たい
  • 接客がぶっきらぼうな店員が多い
  • 食事の時に注文したものが来なかったりする(いい加減
  • 道を尋ねても不親切な対応をされることがある(「あっちで聞け」のような対応)
  • コンビニをはじめ、トイレをお客様に自由に利用させるお店がほとんどない
  • バスの運転が乱暴
  • 電車内で携帯電話で大声で話す人がいる(香港ではマナー違反ではない)

などで、日本の接客やサービスに慣れている人は香港で食事や買い物をするとストレスが溜まるかもしれません。私もその1人です。

 ですが、香港の人々にとってはこれが当たり前なのです。国民性習慣・ルールの違いとはいえ、そこにはあまりにも大きな差があります。

 同時に、日本の接客やサービスは国際的にみても非常に高いレベルにあるのではないかと感じました。もしかしたら異常と言えるレベルなのかもしれません。

 帰国して成田で入国審査を受けた時の日本人審査官の優しい対応に「日本に帰ってきた」という嬉しさのようなものが込み上げてきました。

 日本に来た海外旅行者の目には、日本のサービスはどのように映るのでしょうか。

2016年3月11日金曜日

注目されるオムニチャネルの成否

 イトーヨーカ堂が2017年2月までに約20店舗を閉鎖すると報道されました。

 すでにイトーヨーカ堂は今後3年間で約40店舗を閉めると発表していますが、これを前倒しで実施するかたちとなっています。

 リストラを早める背景には、何か力が働くものがあるのでしょうか。

 イトーヨーカ堂の2016年2月期の本決算では相当厳しい数字が予想されているため、株主への対応としても早く手を打つ必要があるのでしょう。

 その中で注目されるのはオムニチャネルの成否です。

 グループとして巨額の投資をしてスタートさせたオムニチャネルですので、目に見える成果を早く出して株主を安心させなければならない状況でしょう。

 ただ、セブン-イレブン店のオムニチャネルの状況をみる限りでは、あまり芳しくない印象を受けます。オムニチャネルの特集を組んでいる業界誌(激流4月号)を読んで受ける印象とはかなり異なります。

 決算発表から株主総会までの今年の上半期のグループの流れは気になるところです。

 特にオムニチャネルに関する具体的な数字には注目していきたいと思います。

2016年3月4日金曜日

ファミマの「自販機コンビニ」にみるコンビニの未来

 ファミリーマートでは「自販機コンビニ」という主に事業所向けに自動販売機を設置する事業を行っています。いわゆる「無人コンビニ」の事業です。

 おにぎりやサンドイッチ、パン、スイーツ、飲料、菓子など約150アイテムの品揃えで、毎日商品を入れ替えるとのことです。

 毎日の管理が楽、しかも初期費用がかからないことが売りのようで、現在は首都圏を中心に1,300ヶ所を超えて設置が進んでいるとのことです。

 現在は事業所の休憩室を中心に設置しているようですが、今後のコンビニ業界において自販機のニーズは高まっていくような気がします。

 前回の記事で書いたように、自販機に人手不足を解消する役割が期待できるからです。

 現在のコンビニエンスストアがそのまま無人コンビニに変わる可能性は低いと思いますが、コンビニ営業を補完する機能として、例えば深夜時間帯だけを自販機のみの営業にするということは実現性としてはあり得る話だと思います。

 早朝から夜は有人、深夜時間帯は無人の「ハイブリッドコンビニ」の開発は可能でしょう。

 そう遠くない未来に、街で無人コンビニの姿を目にする時代が来るような気がします。

2016年3月2日水曜日

コンビニに求められる自動化の技術革新

 Googleによる自動運転技術ドローンによる配送、Pepperなどのロボット活用等、世間では最新技術を使った自動化システムの開発が進んでいます。

 自動化機械化を進めることには、運輸や介護などの分野での人手不足を解消する狙いもあるでしょう。人間に代わって機械が人や物を運んだり、介護を補助したりする技術の実用性が増しています。

 コンビニ業界での自動化・機械化についてはどのくらい進んでいるでしょうか。

 チェーンの一部で自動発注システムが導入されていますが、実用性・効果という点では賛否が分かれるところでしょう。私自身はあえて使っていませんでした。

 コンビニエンスストアの業務は多岐にわたり、その多くが人の手を要求するものばかりですが、驚くほど自動化・機械化は進んでいません。

 労働集約型産業ともいえるコンビニの経営において利益を出すためには、人時生産性を上げることが重要だと思いますが、そのために求められるものの1つが自動化・機械化の技術革新ではないでしょうか。

 新たなマシンの開発を伴ってセブンカフェが成功したように、本部が設備投資の多くをお店に利益をもたらす機械や自動システムの開発に振り向ければ、まだ広がる分野はあるような気がします。

2016年2月24日水曜日

興味深い「まいばすけっと」のビジネスモデル

 イオングループには東京、神奈川県内に展開している「まいばすけっと」という都市型小型スーパーマーケットがあります。

 私は利用したことがないのですが、積極的な出店によって勢いを増しているという情報を目にすることがあります。

 ローソンストア100のような生鮮コンビニに似ていますが、均一価格ではなくコンビニと比べて割安感のある価格設定をしているようです。

 私が注目するのはそのビジネスモデルです。

  • コンビニや小型スーパーの店舗跡の居抜き利用で出店している
  • 地域集中出店をして、近隣店舗同士で機能を補完するケースもある
  • TVCMや新聞折込み等の広告宣伝をほとんど行わない
  • 7~24時営業を基本とし、深夜営業を行わない
  • 公共料金や宅配便等のサービス受付業務がない
  • イオンのPB商品を充実させて割安感とスケールメリットを実現
  • イオングループ直営のため社会保険等の福利厚生が充実している

 このように出店コストや経費を抑えることによって、直営でも利益が出せるビジネスモデルになっているようです。直営店なのでドミナント出店による悪影響にも対応しやすいでしょう。

 店舗の業態から見てかなりの部分でコンビニエンスストアと競合するものと思われますが、同じイオングループのミニストップの現在の店舗数から考えれば、まいばすけっとの出店を抑制する要因にはなりにくいでしょう。

 その意味では、「まいばすけっと」のようなビジネスモデルをもっとも推進しにくいのはイトーヨーカ堂かもしれません。

 「まいばすけっと」のビジネスモデルと比較してみると、コンビニのビジネスモデルが持つ課題が透けて見えてくるような気がします。

2016年2月22日月曜日

TVCMに見るセブン-イレブンのイメージ戦略

 現在開催中の女子スキージャンプのワールドカップ高梨沙羅選手が3回目の総合優勝を成し遂げました。中学生の時に大倉山で141メートルの女子最長不倒距離で優勝して以来、高梨選手に注目してきました。

 私自身、子供の頃からスキージャンプを観るのが好きで、1972年の札幌冬季五輪で日本選手が金・銀・銅を独占したのをまだ覚えています。

 テレビのドキュメンタリー番組などで高梨選手がスキージャンプに取り組む様子を観たことがありますが、選手としての鍛錬だけでなく、先輩に対する感謝や謙虚さ、ひたむきさが伝わってきて、非常に好感が持てました。高梨選手を応援したいと思う人は多いのではないでしょうか。

 その高梨選手のご実家がセブン-イレブンを営んでいるということで、最近はテレビコマーシャルが流れています。

 このTVCMは珍しく、商品の宣伝がまったく含まれておらず、高梨選手のご実家が営んでいるお店の映像と高梨選手のメッセージがリンクされ、最後に「セブン&アイは高梨選手を応援しています」というアナウンスが流れるだけです。このCMは1つのイメージ戦略といえるでしょう。

 「高梨選手」と「セブン-イレブン」のイメージをリンクさせることで、セブン-イレブンのイメージをアップさせることがこのTVCMの狙いの1つだと思います。

 「高梨選手 W杯総合優勝おめでとうセール」などを開催しても良さそうなものですが、高梨選手のTVCM起用はあくまでイメージアップ戦略であって、商品の拡販などを目的としたものではないのかもしれません。

 話は変わりますが、JRAで16年ぶりに女性騎手が誕生することが話題となっています。18歳の女性で、名前は藤田菜七子ななこ)さんです。

 そのイメージとお名前セブン-イレブンのイメージ戦略にぴったりなような気がします。

2016年2月20日土曜日

問われるFC加盟者の「事業者性」

 以前の記事にも書きましたが、昨年の4月に東京都労働委員会が(株)ファミリーマートに出した命令書を改めて読みますと、重要な視点が書かれていることに気づかされます。

 命令書には、「本件における加盟者は、労働組合法上の労働者に当たると都労委が判断したポイントとして次のように書かれています。

  1.  本件における加盟者は、会社の事業遂行に不可欠な労働力として組織内に確保され、組み入れられていること、 
  2.  その契約内容は、会社によってあらかじめ定型的に定められたものであること、
  3.  加盟者の得る金員は、労務提供に対する対価又はそれに類する収入としての性格を有するものといえること、
  4.  加盟者は、会社からの業務の依頼に応ずべき関係にあること、
  5.  広い意味での指揮監督の下で労務提供している実態があること、
  6.  本件における加盟者が顕著な事業者性を備えているとはいえないこと。以上のことから、本件における加盟者は、労働組合法上の労働者に当たる。

 命令書の別紙には上記 6. の判断要旨として、「加盟者には、自らの独立した経営判断に基づいてその業務内容を差配して収益管理を行う機会が実態として確保されているとは認め難く、実態として顕著な事業者性を備えているとはいえない。」とあります。

 これは、「独立した事業者」として加盟者が独自の裁量や経営判断の下で業務内容を取り仕切って収益管理が行える実態があるかどうかが問われているということでしょう。

 現在、本件については中央労働委員会で審査が行われていると思われますが、中労委の判断結果によっては、チェーンを超えて業界にインパクトを与えることになるかもしれません。

2016年2月19日金曜日

デイリー商品の見切り販売について考える

 最近、食品廃棄物の削減についての議論が盛り上がりを見せています。

 海外ではフランスが、国内では一部のNPO法人などが食品廃棄物の削減に向けた取り組みを行っていることが報じられています。

 コンビニ業界においても日々、大量の食品廃棄物が排出されていますが、廃棄物削減のための1つの方法として「見切り販売」というものが考えられるでしょう。

 弁当をはじめとするデイリー商品の見切り販売に関しては、2009年にセブン-イレブン・ジャパンが公正取引委員会から排除命令を受けた件で大きくクローズアップされました。

 しかし、私が見た限りではその後、セブン-イレブン店舗においてデイリー商品の見切り販売が増えた印象はありません。

 見切り販売によって廃棄(不良品)が減らせる効果は確かにあるように思われます。食品スーパーなどでは日常的に行われていることです。

 「見切り販売をすることによって正価の商品が売れにくくなるのではないか」という議論がありますが、見切りを一律的に実施するのではなく、売り場状況や納品予定数などに応じて臨機応変に実施することで、全体の売上を落とさずに廃棄を減らすことは可能でしょう。

 また、閉店時刻が決まっている食品スーパーとは違って、24時間営業のコンビニでは見切りのタイミングが一定時間帯に集中しないため、お客様が値引きのタイミングを見計らって買い控えるということも起こりにくいでしょう。

 フランチャイズシステムの構造上、本部が見切り販売に消極的な立場であることは理解できますが、食品廃棄物の削減という社会的要請に応えるためにも加盟店が見切り販売をしやすい環境を本部は整える必要があるのではないでしょうか。

2016年2月14日日曜日

ファミリーマートがFC加盟の新パッケージを導入

 ファミリーマート高齢の新規加盟希望者向けに新しいパッケージを導入するとホームページで発表しています。
このたびの新パッケージでは、フランチャイズ契約期間を従来の加盟パッケージの半分となる5年間の契約とすることで、よりファミリーマートへの加盟を検討していただきやすくするとともに、75歳までの店舗運営が可能になりました。 

とのことで、 加盟時に61~70歳の方が5年の契約期間で加盟できるようです。詳細は15日(月)に公開予定としています。

 61~70歳の高齢者を加盟者のターゲットとしているのは、おそらく

  • 定年退職者が退職金を使って開業することが見込める
  • 年金が受給できる年齢のため最低限の生活には困らないという加盟者の考え
  • 契約期間が短く、更新も少ないので契約に関するトラブルが起こりにくい

などの理由からでしょう。

 ロイヤリティ等の詳細がまだわからないので何とも言えませんが、今後はこうした新契約タイプの開発や導入が各チェーンとも増えていくのではないでしょうか。ローソンも新しい契約タイプをすでに導入しています。

 新たな契約タイプを導入しても今後の新規加盟が増えていかなければ、次の段階として廃棄や水道光熱費等の本部負担の増額、それでも成果が出なければチャージ、ロイヤリティの減額に着手せざるを得なくなるのではないでしょうか。

 ただ、新しい契約タイプの導入にあたっては既存店との公平性に配慮する必要があるため、段階的に進めていくよりも、大元となるチャージ体系を一気に変えたほうが改善のスピードは早くなるような気がします。

2016年2月12日金曜日

求められる「加盟店見守り隊」

 本日の日経平均株価の終値が1万5000円を割り込みました。円高も進んでいます。

 今後も株価が下がり続け、円高も進むとしたら日本経済に与える打撃は深刻なものとなるでしょう。

 企業業績への悪影響や消費マインドの冷え込みによって景気が後退する恐れがありますが、なかでも心配なのは年金積立金です。

 国民の年金資産を運用しているGPIF年金積立金管理運用独立行政法人)は、株価下落により昨年の7~9月期に約8兆円もの損失を出し、それによって年金資産が目減りしています。

 今後も株価下落が続けば損失額は巨額なものとなる恐れがあります。

 そのため、厚生年金未加入の事業所に対しての政府の対応がより厳しくなることも考えられるでしょう。

 また若い世代を中心に、年金に対する信用や期待がさらに損なわれることによって、厚生年金への加入や国民年金の納付を渋る従業員が増えることにもなりかねません。

 将来的には年金給付減額年金支給開始年齢引き上げの可能性も出てくるでしょう。

 加盟店の経営環境がますます悪化する恐れがありますが、これから求められるのは「加盟店を守るセーフティネットの構築」ではないでしょうか。

 社会保険料負担の増大、最低賃金の上昇、同一労働同一賃金の法制化など、加盟店を取り巻く様々な経営課題に取り組む「加盟店見守り隊」のような存在が必要だと思います。

2016年2月11日木曜日

テレビが株価下落を報じない不思議

 昨日、1年3ヶ月ぶりに日経平均株価1万6000円を割り込みました。

 テレビのニュース番組でチェックしようとしましたが、夜7時と9時のNHKニュースでは株価下落について全く報じませんでした。

 私が確認した限りでは、昨日の夜にきちんと報道したのはテレビ朝日「報道ステーション」だけで、あとは日テレ「NEWS ZERO」が短く報じただけでした。

 トップニュースになってもおかしくない内容だけに、とても違和感を覚えました。

 何か報道規制がかかっているのか、あるいは最近の総務大臣の発言等でテレビ局の腰が引けているのかなどと邪推してしまいます。

 為替も大きく円高に振れており、日経平均株価と合わせて明日の動向が注目されるところです。

2016年2月9日火曜日

加盟店で不祥事が発生した場合の本部対応

 ローソンのホームページのトップに「加盟店従業員のポイント不正取得についてのお詫びとお知らせ」というものが掲載されています。
富山県の弊社加盟店従業員が、ポイントカードをお持ちでないお客さまの精算時に自分のポイントカードをスキャンして、ポイントを不正取得していたことが、お客さまによるWeb上への写真掲載により判明いたしました。店舗と従業員を特定し、本人に事実確認を行ったところポイント不正取得を認め、2月6日(土)付けで退職しております。今後は不正に取得したポイントを調査し、回収する予定です。

 お知らせには経緯の説明とともに本部の問い合わせ先も掲載されています。

 加盟店で発生した不祥事を本部がホームページで公表し謝罪するケースは稀ですが、私はこのお知らせを読んで、ローソン本部に対して好印象を持ちました。また、チェーン本部に対して世間の人々が求めていることをローソン本部はよく理解しているなと感じました。

 最近は加盟店で起こった不祥事について本部の対応を問う声をネット上でよく目にするのです。

 異物混入事件の対応で評価が分かれたマクドナルドまるか食品(ペヤング)を見ても、問題がネット上で発覚した場合の対応にはスピードが求められます。リスク管理という側面から見ても、今回のローソン本部の対応はパーフェクトと言えるのではないでしょうか。

 「独立した事業者である」加盟店で発生する様々な問題に対して、本部がどのような対応をするか、またどのような態度をとるかについて注目する人は今後ますます増えるでしょうし、その期待に本部が応えられなければ世間の風当たりが強まる恐れもあるでしょう。

2016年2月8日月曜日

人手不足解消のための現実的な対策

 多くのお店で人手不足が深刻な問題となっています。

 人手不足解消のために本部が打つべき対策は様々に考えられますが、その中で最も現実的なものとして、深夜営業の縮小が挙げられると思います。

 深夜営業の規制については、数年前に地球温暖化対策の一環として話題になった時期がありましたが、コンビニチェーン本部等の反対もあって実現には至りませんでした。

 加盟店の立場からみて、深夜営業の縮小・休止から得られるメリットには大きなものがあるでしょう。

 長野県軽井沢町条例で深夜営業を規制しており、23時から翌朝6時まで商店は営業できません。店長時代には常々、軽井沢のお店が羨ましく思っていました。

 大都市の一部を除いてコンビニの深夜営業をオーナーの選択制にするなどの対応を本部がすることができたら、人手不足問題の解消に寄与するのではないでしょうか。

 本部からみても、深夜営業の縮小による収益の減少は最小限に抑えられるはずですし、「環境に優しい」「加盟店に配慮した」政策として、株主や投資家だけでなく消費者からも賛同の声が上がるでしょう。

 加盟店の経営環境に配慮しない過度の利便性追求は加盟店を疲弊させ、それがお客様の満足度を下げる結果となり、やがて業界の衰退を招くことを強く危惧します。

 現在のコンビニ業界は本部とお客様がWIN-WINの関係になっていて、加盟店だけが取り残されているような気がしてなりません。

 本部・加盟店(スタッフを含む)・お取引先・お客様のすべてがWINとなる方策を真剣に検討すべき時が来ているのではないでしょうか。

2016年2月2日火曜日

「脱チェーンストア理論」の難しさ

 新聞や業界誌で目にする「脱チェーンストア理論」という言葉が気になったので調べていたところ、セブン&アイHLDGSの鈴木会長の対談記事を見つけました。

 この対談で鈴木会長は次のように発言しています。
 この10年間、おかげさまでグループは成長を遂げてきましたが、個々の事業会社に格差が生じていることも事実です。私としては各社に対して同じように方針や指示を出しているのですが、その指示を素直に受け止めて実行する会社と、過去の仕事の仕方から脱却できない会社があり、その結果、市場の変化に対する対応の差が生まれていると考えています。

 そしてもはや、いわゆるチェーンストア理論では、お客様のニーズに応えられない時代になりました。私はつねづね、環境の変化に対応することこそが大切であると言い続けてきましたが、スーパー事業などは、過去の成功体験から抜けられずにいました。そのため、年頭から「脱チェーンストアオペレーション」を掲げ、従来のやり方を大幅に変える方針を打ち出しました。店が中心となって商圏に合った品揃えを目指し、本部はその実現に向け魅力ある商品開発を行い、店はさらに本部に要望を伝える仕組みに転換していきます。また、セブン‐イレブンは創業以来続けてきた店と本部の関係をさらに進化させ、商品開発とオペレーションの組織をより細かく分割し、地域性を採り入れたMD(マーチャンダイジング)と店の運営を図ります。

  業績に苦しむイトーヨーカドーと好調なセブン-イレブンを対比させながら話を進めていますが、両社の業績の違いはそもそも前提となるビジネスモデルの違いによるところが大きいのではないでしょうか。

 セブン-イレブンにおいて「脱チェーンストア理論」を突き詰めれば、それはお店への権限委譲、裁量の拡大の論議につながって、FC契約そのもののあり方が問われることになるような気がします。

2016年1月29日金曜日

店舗の外にあるコンビニ成長の阻害要因

 コンビニエンスストアの店舗数が増加するにつれて、店舗以外の部分が原因となってコンビニ業界の成長がストップする可能性があります。

 それは、デイリー商品を中心とするオリジナル商品の製造現場における人手不足と、それを店舗に届けるドライバーさんの不足によって、お店が必要とする量の商品を十分に届けられないという供給側から起こる問題です。

 今や人手不足は店舗だけでなく、製造と物流を含めたコンビニ業界全体を取り巻く問題になっていると言えるでしょう。

 各チェーンの専用工場の多くでは、人員不足賃金上昇が大きなコスト上昇要因となっています。つまり、計画通りに製造しようとしても、人手が足りず作れないといった事態が懸念されるのです。

 そのため、今後予想されることとして、

  • 製造・配送コスト上昇により粗利率が低下する、または値上げが多くなる
  • 期間限定の予約商品などで早期に在庫が無くなる
  • セール時などの発注量増加に対応できず、セールそのものが縮小される
  • 納品便が削減される
  • 商品未納や不足が多くなる

などが考えられるでしょう。

 これらの対応として鍵を握るのは、やはり各チェーン本部でしょう。

 加盟店と同様に、専用工場をはじめとする各取引先(ベンダー)に対しても本部の対応が求められるのです。

 お取引先を含めたコンビニ業界にかかわる人の数は膨大です。社会における本部の役割と責任にはそれだけ大きなものがあると言えるでしょう。

2016年1月28日木曜日

惜しまれる「クローズアップ現代」のキャスター交代

 22年以上続いてきたNHKの報道番組クローズアップ現代」が今年4月からのリニューアルに伴って、国谷裕子キャスターが降板する予定となりました。

 専門家を招いて国谷キャスターが様々な時事問題を鋭くえぐる、といった感じの番組で、30分とコンパクトにまとまっていることもあって、興味あるテーマはしばしば録画をして観ていました。

 この番組の魅力は、国谷キャスターがご自身の様々な疑問を専門家に投げかけながら、実例を交えてテンポよく進むところにあります。

 言い換えれば、この番組の魅力は国谷裕子キャスターの進行そのものにあるのです。

 この番組でのやらせ疑惑などが原因で、キャスターが変わってしまうことが残念でなりません。

 4月からは放送時間帯を移して、複数のアナウンサーが交代で番組を担当することが検討されているようですが、はっきり言いまして、アナウンサーでは無理があると思います。

 報道番組とは程遠い「情報バラエティ番組」のようなレベルに下がらないことを期待します。

 ちなみに、過去3,000回を超える放送の中で、加盟店側からみたコンビニエンスストアの実態を扱った回はほとんどないようです。

 検索した範囲では、2008年12月に「揺れる24時間コンビニライフ」という回で、深夜営業の是非についてコンビニ店主の意見が紹介されたくらいです。

 残り2ヶ月の国谷キャスターの放送回に、是非とも「コンビニ加盟店の実態」について掘り下げて報道してもらいたいと思っているのは私だけではないでしょう。

2016年1月27日水曜日

サークルKサンクスがファミリーマートの看板に統一

 全国に約6,300店舗を展開するサークルKサンクスが看板をすべてファミリーマートに統一することが決まったようです。

 記事によりますと、今年9月から店舗の改装を始め、約3年をかけて看板の統一を完了するとのことです。

 ファミリーマートに看板を統一することは予想通りの展開と言えるでしょう。

 今後気がかりなのは、ファミリーマートが進めるサークルKサンクス加盟店への対応です。

 今回の統合では、力関係としてファミリーマートが上位の立場でしょうから、店舗の存続や加盟店契約の決定においてはサークルKサンクスへの配慮が求められると思います。

 また、本部担当者をはじめとするサークルKサンクスの社員の処遇も少し気になるところです。

 いずれにしても、経営統合には多くの課題があり、お店の現場においても今後は様々な変化が現れるかもしれません。

 私の住む街にもサークルK店舗がありますので、今後も注目していきたいと思います。

2016年1月26日火曜日

廃棄物を減らすには

 前回の話題に関連して、今日は廃棄物(不良品)を減らす方法について考えてみたいと思います。

 私が考える廃棄物削減のアイデアは、「限定する商法です。ラーメン店なら「材料が無くなりしだい終了」という売り方になります。

 「1日何個限定」「数が無くなりしだい終了」という売り方は、お客様の購買意欲を引き出すだけでなく、商品の提供側(メーカー、小売店)にとってもメリットが大きいと思います。

 メーカーは計画生産ができますし、小売店は廃棄ロスの低減が期待できるからです。また、人の配置などにおいても無駄を省くことができるかもしれません。

 人口減少社会においては、今までの大量生産・大量消費のモデルから脱却し、多品種・少量生産省資源高付加価値なモデルが求められると思います。

 単なる「削減」ではなく、数量・期間・曜日・時間帯・地域などを限定した商売がこれからの時代に合ったやり方のような気がしてなりません。

 コンビニエンスストアにおいても、「24時間いつでも提供」という前提をはずし、例えばカウンターフードなどで時間帯数量限定をアピールして販売した方が良い結果をもたらすのではないでしょうか。

 ただ、お店でできることには限界があります。

 人手不足の状況下にあっては、各チェーン本部は加盟店の実情に合わせて、サービスの種類ごとに「24時間いつでも提供」という前提を見直ししてもよいのではないでしょうか。

2016年1月25日月曜日

廃棄品横流し事件で思うこと

 廃棄処理を依頼された食品が不正転売された事件が連日、報道されています。

 この事件はコンビニ業界にも波及しており、各チェーンも対策についてホームページなどでアナウンスしています。

 対策として、不正転売できないように事前に処理して業者に渡すなどの措置をとるメーカーもあるようですが、一番の対策は廃棄物そのものを減らすことだと思います。

 そもそも、メーカーやコンビニ各店舗から出される食品廃棄物が多すぎるのです。

 製造段階で発生した不良品は、消費者の健康や安全を第一に考えた結果としてのものであればやむを得ないでしょう。

 しかし、店舗からの過剰な発注によって発生する不良品は削減の余地が大いにあるのではないでしょうか。

 過剰発注が生まれる原因の1つとして、「品切れへの恐怖」があると思います。

 『 品切れ = 機会ロス発生 ⇒ 売上が上がらない ⇒ 利益減少 

 このイメージが強迫観念のように私たちの頭に染み込んでいます。その品切れがどのようにお店の売上と利益、そしてお客様の満足度に影響するのかを具体的な数字を踏まえて考えることも必要なのではないでしょうか。

 今、多くの業界で人手不足が叫ばれています。流通段階で発生する過剰在庫を削減することによって、人手不足を解消できる余地がまだあるような気がします。

2016年1月23日土曜日

新しい成長商材としてのピザ

 以前から疑問に思っていたことですが、コンビニ各社はなぜ「ピザの開発に取り組まないのでしょうか。

 「ピザーラ」や「ピザハット」などの専門店がありますし、市場規模潜在ニーズにもそれなりのものがあるはずです。

 クリスマスシーズンにはサイズの大きなピザが推奨されることがありますが、通常は冷凍商品の一部が品揃えに加わるくらいです。

 専門店のサイズとNB冷凍商品のサイズの中間に属する「中型サイズで500円程度のピザ」にはニーズがありそうな気がします。

 また、お酒やソフトドリンクなどの関連購入が見込まれるため、購入単価のアップも期待できる商材だと思います。

 チルドや冷凍でレンジアップ可能商品であれば簡便性が増しますし、お店の廃棄リスクも抑えることができます。

 新たな成長商材として、オリジナル性に富んだピザの開発には期待できるものがあるのではないでしょうか。

2016年1月22日金曜日

セブンカフェドーナツを食べた感想

 昨日、リニューアルしたセブン-イレブンのドーナツを食べてみました。

 以前に食べたことのある「チョコオールドファッション」(100円)を選びました。

 リニューアルしたドーナツの味を評価するレビュー記事をネットで見ていたため、それなりの期待感がありました。

 食べた感想は正直に申しまして、期待にかなうものではありませんでした。何か味が重く感じられるのです。使用している油や砂糖の量と関係があるのかもしれません。

 前回食べたリニューアル前の商品の方が私には好みのように感じられました。

 これはあくまで私個人の感想ですから、リニューアルしたドーナツの方を評価する人も多いかもしれません。また、今回は1つのアイテムしか食べていません。

 味の重さやカロリーを考えると、私のような中年男性には1個で十分の量かもしれません。2個以上となると、健康のことが気にかかります。

 ちなみに、注文カードを使って購入する方法は良いと思いますが、外観からはその購入方法がわかりにくいと感じました。

 以上、私個人の感想としては、販売数を大きく改善するには今回のリニューアルは少しインパクトが弱い印象を持ちました。

2016年1月20日水曜日

変化対応と対極にある「面子」

 セブン-イレブンドーナツをテコ入れするためにリニューアルを図ると報道されています。

 最近では珍しく、「競合が激しい」「目標金額に届かず」などのマイナスイメージの印象を持つ記事となっています。

 過去に実績を上げ、成功事例を数多く持った企業ほど、それに縛られて身動きが取れなくなると言われます。セブン&アイ・ホールディングスの鈴木会長も常々言っていることで、逆に「朝令暮改」を勧めています。

 セブン-イレブンのドーナツについては私も食べたことがありますが、おでんなどとは違って、差別化された商品とは言い難いと感じます。

 何より、店内で調理された商品ではなく、パッケージに入った調理済みの商品を開封してカウンター什器に陳列するという販売手法そのものに限界があるでしょう。

 販売のための「演出」という意味では効果があるかもしれませんが、商品の味・品質の保持という視点で見れば非常に無駄が多い提供方法だと思います。

 特に、店舗における作業の増加や消耗品の使用によって、お店にとっては利益貢献度が低い商品となってしまっています。

 ドーナツの販売個数を伸ばしたいのなら、個包装の商品をパン売り場や特設ゴンドラでそのまま陳列したほうが良いでしょう。

 鈴木会長は「我々は変化対応業である」とよく言われていますが、目標数値に固執せず、市場(お客様)に聞いてみてダメなものは即座に修正するという柔軟な対応が求められるのではないでしょうか。

 その際に、それを邪魔するものは自らが作り出した「面子」(メンツ)であるような気がしてなりません。

2016年1月19日火曜日

SMAP騒動に見る責任のとり方

 昨夜、アイドルグループのSMAPが民放の番組の中で、視聴者に向けて謝罪のコメントを直接出しました。

 ひとまず解散を回避できたことは個人的にも喜ばしいことだと思っています。しかし、何か釈然としないものを感じたというのが正直なところです。

 それは、コメントを発するメンバーの表情にも表れていたような気がします。木村氏以外のメンバーの表情や話し方には何か冴えないものがありました。

 今回の騒動の原因は様々に報道されていますが、どんな経緯があるにしても、騒動を起こした最終的な責任は組織(ジャニーズ事務所)のトップにあるはずです。

 日本人の特色として、何か騒動や事件が起こった時にはまずは組織のトップに責任を求める傾向が強いように思います。いわゆる「社長を出せ」というものです。

 騒動の直接の原因がSMAPのメンバーにあることは当然として、まずは組織の最高責任者がメンバーを同席させて会見を開くなどの対応をしたほうが良かったのではないでしょうか。

 このままではSMAPのメンバーが可哀想な気がしますし、今後の仕事もやりにくいでしょう。

 ジャニーズ事務所にはこれまで数々のアイドルグループを育ててきた実績があり、芸能界での存在感は圧倒的です。

 何か起きた時に事務所は所属するメンバーをどう扱うかが垣間見られた今回の騒動は、少なからず、今後に何らかの影響を及ぼすのかもしれません。

2016年1月18日月曜日

業界が抱える構造的な問題

 先日発生したスキーバスの転落事故に関連して、格安スキーツアーを行う業界の構造的な問題が明るみに出ています。

 ツアー会社による法令基準を下回る価格の提示、バス運行会社による数々の法令違反が指摘されています。

 こうしたことが起こる原因として、規制緩和によって新規参入業者が増えた結果、業界が過当競争の状態になっていることが背景にあるようです。

 今回の事故についても、単に一企業、一運転手の問題で片付けられない、根深いものが背景としてあると考えたほうが良いのかもしれません。

 翻って、私たちコンビニ業界はどうでしょうか。

 いうまでもなく、コンビニ業界は過当競争の中にあります。本部の新規出店政策が弱まることはありません。

 また、労働基準法などの法令遵守については、すべて「独立した事業者たる加盟店オーナー」の責任の範疇とされていますが、実態として法令を遵守できている加盟店はどれだけあるでしょうか。

 今後ますます人手不足が進んでいく中で、加盟店の労働環境を改善していかなければ業界は衰退の一途をたどることは明らかでしょう。

 最低賃金上昇社会保険料負担増大などで悪化する経営環境下で、加盟店自身の経営努力で法令を遵守しながら利益を出し続けることは困難極まりないでしょう。

 これは個々の加盟店の問題ではなく、業界が抱える構造的な問題なのです。

 この構造的な問題にメスを入れることができるのはチェーン本部自身か、あるいは国(法令)しかないような気がします。

2016年1月16日土曜日

ずさんな管理体制が起こした大惨事

 昨日、長野県軽井沢町内でスキーツアーのバスが車道から転落して14名が亡くなるという大事故が発生しました。多くの若い方の命が奪われたことにやり切れなさと憤りを覚えます。

 しだいに事故の状況が明らかになってきましたが、バス運行会社によるずさんな管理が事故の主たる原因のようです。

 私の実家は東京にあるため、今回事故が起きた道路は今までに数えきれないほど利用したことがあります。あの辺りはエンジンブレーキをしっかり効かせないと、思った以上にスピードが出てしまう場所です。

 事故の原因として運転手の居眠りや体調不良、あるいは車両の故障などが推測されていますが、私は運転手の経験不足によるところが大きいと見ています。

 ドライバー歴は10年ということですが、以前の勤務先では大型バスの運転経験は少ないとの証言があります。また、この会社でのスキーツアーバスの運転は今回が初めてとのことで、ツアーバスの運転技術とこの道路に関する知識がともに不足していたために適切にスピードを抑えられなかった、あるいは慣れないバスと道路に過度な緊張を強いられたことが原因のように思われます。

 また、難しい峠越えをもう1人のベテランドライバーではなく、採用後間もない運転手に任せていたことも不可解です。

 いずれにしても今回の事故は、会社が普段からきちんとした安全対策をとっていたら起きなかった可能性が高いものと思われます。

 旅客業を営む者の最大責務はお客様を安全に目的地に運ぶことでしょう。

 この責務をきちんと自覚している者・会社であれば、このような事故を起こす原因となる要素は徹底的に排除するはずです。

 おそらく、このバス運行会社にはそうした経営理念や行動指針、システムが存在しないのでしょう。

 今回の事故の原因については徹底的に究明してもらいたいと思います。

2016年1月14日木曜日

厚生年金未加入問題で問われる本部の対応力

 昨日の衆院予算委員会で、厚生年金に加入漏れしているとみられる79万社に対し、今年度からの3年間に集中的に加入を促進していく方針が示されました。

 すでに昨年の秋頃から厚生年金の加入状況を調査するための書類が届いている加盟店がありますが、これは上記の政府方針に基づいてのものでしょう。

 この政府方針の背景には、年々増加する社会保障費に対しての財源不足の問題があるでしょう。ベビーブーマーは現在すべて65歳に達しているということで、今後しばらくは医療費年金給付費の増加が見込まれます。
 
 社会保険の加入拒否に対しては法律上、罰則規定が設けられており、またマイナンバー制度により来年からは納税データと紐付けされる予定になっているため、日本年金機構が強硬な対応をしてくれば先延ばしすることはできないでしょう。

 加盟店は、社会保険加入について待ったなしの状況に置かれているのです。

 もし政府が強硬な態度で社会保険加入を押し進めれば、コンビニ業界では廃業を余儀なくされる加盟店が出るでしょう。また、契約期間満了をもって解約する加盟店も多くなるでしょう。

 一部のメガフランチャイジーを除き、大部分の加盟店の経営基盤は非常に脆いのが現状で、数十円の最低賃金上昇でさえも店舗経営に与える影響は大きいのが実態です。

 加盟店の経営環境の変化に合わせて施策を打つのは本部の大きな役目でしょう。

 建設業界では、一部の大手ゼネコンが下請けの社会保険料を全額負担するという方針を打ち出しました。

 コンビニ業界では社会保険料の問題について、本部はどのような対策をとるのでしょうか。今後の行方を注視したいと思います。

2016年1月13日水曜日

魅力を失うテレビと新聞

 普段、新聞を読んで感じることは「広告」の多さです。折り込み広告ではなく、新聞に刷り込まれている企業広告のことです。

 全面広告はもとより、2面にわたって見開きの巨大広告もよく目にします。

 昔は、こんなに広告は目立っていなかったような気がします。それだけ現在では新聞社の収益に占める広告収入の割合が大きくなっているのでしょう。

 新聞の総発行部数も年々減っていると聞きます。

 若い世代を中心に、新聞を購読せずにスマートフォンのニュースアプリで済ませる人が多くなっていることもその原因の1つでしょう。

 発行部数が減ったため、購読料による収入を補うかたちで広告収入の割合が増えていると考えられますが、その分、広告を出すスポンサーの存在感が大きくなっているとも言えるでしょう。

 これは、スポンサーによる広告収入によって番組を制作する民間のテレビ局にも同じことが言えます。

 スポンサーの存在感が増すにつれて、新聞記事やテレビ報道、番組のコンテンツそのものもスポンサーの意向が反映されたものにならざるを得ないでしょう。

 こうしてテレビや新聞からは「ジャーナリズム」というマスコミにとってとても大切なものが毀損されていくのでしょう。

 ジャーナリストの視点でコンビニ業界の現状を正しく報道することを今のマスコミに期待するのはもう無理なことなのでしょうか。

2016年1月11日月曜日

大手ゼネコンが下請けの社会保険料を負担

 9日の日経新聞に出ていた記事です。
 大手ゼネコン(総合建設会社)が工事現場で働く建設労働者の待遇改善に動き出した。清水建設や竹中工務店は下請け企業が労働者を雇う際に負担する社会保険料を工事費とは別建てで全員分を支払う。労働者が社会保険に加入しやすい環境をつくるのが狙い。

 建設業界では若者離れが進んでいるということで、今後の人手不足が懸念される業界の1つです。

 杭工事のデータ改ざん問題などもあり、工事品質を向上するためにも働く環境の改善と人手確保が必要と判断しているようです。

 建設業界と同様のことがコンビニ業界にも当てはまるのではないでしょうか。

 大手チェーンが率先して加盟店の経営環境の改善に取り組まなければ、今後の最低賃金上昇や社会保険料負担に加盟店が耐えられなくなることは確実でしょう。

 その際に「加盟店はあくまで独立した事業者であって、人手不足や社会保険料の問題は加盟店自身が対処するもの」というスタンスを本部がとり続けるとしたら、業界は一気に衰退の方向に向かうことになりかねません。

 建設業界では、杭工事データ改ざんという不祥事が単に一企業・グループの問題から生じたものではなく、業界の構造的な問題から来ているものだという認識があるのでしょう。

 コンビニ業界においても問題が起こってから対応するのではなく、加盟店の現状を注視しながら、これからの時代の流れを見据えて手を打っていく必要があるのではないでしょうか。

2016年1月10日日曜日

欠品率データの落とし穴

 チェーンによると思いますが、ストアコンピュータなどで参照できるデータの中に「欠品率」という指標があります。

 本部担当者との日常の打ち合わせでもこの「欠品率」という単語はよく登場するのではないでしょうか。

 この「欠品率は発注管理・単品管理をする上で使い方を誤ると、あまり良い結果を生まないことが多いデータです。例えば、廃棄は増えたのに売上は伸びないなどの結果を招くことがあります。

 仮に、お店で設定したピークタイムまでに商品が品切れ(欠品)した場合を欠品率100%、ピークタイムまでに品切れしなかった場合を欠品率0%とします。

 そもそも、欠品率というものは単品ごとに見るときには有効なデータですが、情報分類やカテゴリー全体で欠品率を見てしまうと、お店の品切れの実態と欠品率データとの間に大きなズレが生じます

 欠品率は「品揃えしたアイテムの中での品切れしたアイテムの割合」(アイテムの数ベース)を表したものであって、品切れの状態をボリューム(量)で表現したものではないからです。

 1日に10個売れる商品1個しか売れない商品を同じものさしで測っているのが欠品率であり、廃棄率の考え方です。

 10個売れる商品と1個しか売れない商品とでは、品切れした時の機会損失の大きさ(ボリューム)は異なるはずですが、どちらの商品も同じ欠品率100%で表現されるのです。

 ざっくりとした言い方になりますが、売れ筋商品や情報のついた商品は欠品率を単品で確認し、販売数の低い商品や販売下降商品は廃棄率を単品で確認するというデータの使い方が有効だと思います。

 また、観光立地にあるお店の場合は品揃えアイテムが売れ筋商品中心に絞り込まれるため欠品率は実態よりも低く出る傾向にありますが、常連客によるリピート購入比率が高いお店では品揃えアイテム数が多くなる傾向にありますので欠品率は実態より高く出やすくなるといえるでしょう。

2016年1月9日土曜日

問いかけることの重要性

 この2日間で1冊の本を読了しました。

 『問いかける技術』という本で、サブタイトルは「確かな人間関係と優れた組織をつくる」となっています。

 この本では、「真摯に問いかける」ことがいかに重要かということが事例を交えて紹介されています。

 一部を抜粋しますと、
 私たちは、相手に聞くことよりも自分が話すことを偏重するきらいがある。実用を重んじ、合理的に問題を解決しようとする社会では、知識を得ることと、自分が知っていることを人に話すことに価値が置かれているからだ。(33ページ)
 こうした社会では質問はもっぱら部下がすべきことであり、上司は問いかけるよりも話す役割を担うことが期待されているのだ。そもそも、人に聞くなんて自分の無知や弱い部分をさらすようなものだと考える風潮がある。だから私たちは、できるだけその行為を避けようとする。(33ページ)

  著者はアメリカ人ですが、日本とは文化の違いがあるにしても、その主張するところには共通する部分があるでしょう。

 私自身も大いに心当たりがありますが、上司の立場に立つ者は部下に率直な質問をすることを避けるものです。質問をする場合でも、それは質問の形式に化けた部下に対する押し付けだったり、皮肉だったりするものです。

 個人的なことを含めて、部下に対する人間的関心のもとに真摯に問いかけることがより良い人間関係をつくるために重要だというのがこの本の要旨です。

 今振り返れば、店長時代の私に足りなかったものはまさにこれでしょう。

 『問いかける技術』(エドガー・H・シャイン著、英治出版)

2016年1月8日金曜日

「前年比」という呪縛

 私たちは予算や販売計画などを立てるときに、「前年比という指標を重視します。

 売上の予算は前年比〇〇%、予約獲得は前年実績に対して〇〇個上乗せ、などです。

 この前年比を使う場合に前提となっていることは、「前年の実績を必ず超えなければならないという暗黙の了解です。

 しかし、この前年実績をベースにして予算や販売目標を立ててもあまり良い結果を生まないように思います。

 世の中の変化が大きいため、1年前の実績を追って仕事をすること自体が窮屈で、苦痛を伴うものになることが多いからです。

 特に発注担当者に対して、前年比をベースにした予算や販売目標を割り当てたりすると、担当者が自信を喪失したり、苦痛に感じたりすることにもなりかねません。

 「前年比」というデータは、マーケットの変化を確認したり、取り組み後の検証データとして活用するときに有効であるように思われます。

 これ以外にも、日常の仕事の中で「前年比」は無意識のうちに身体に染み込んでいるため、柔軟な思考を妨げていたり、従業員に無理をさせる結果となったりしていることがあるかもしれません。

 「経営の最終的な目的は永続である」と言う経営者がいます。

 経済の規模が右肩上がりの時に有効な指標である「前年比」に代わり、経済縮小、人口減少の時代に有効な指標を探すべき時なのかもしれません。

2016年1月7日木曜日

企業を評価する尺度としての「ブラック度」

 企業を評価する尺度として代表的なものは「業績」ですが、それに加えて、これから重要性を増してくる尺度として「ブラック度」が挙げられると思います。

 投資家の立場から見ても、各企業のブラック度(ホワイト度)は投資対象を選択する上で重要な指標となるでしょう。

 株価についても、「ブラック企業」と名指しされた企業は業績の良し悪しにかかわらず株価が下がるなど、ブラック度の株価に与える影響は強まっていくでしょう。

 ひとたびブラック企業の汚名を着せられれば、社員の士気は下がるでしょうし、就職を希望する学生の数や質にも影響を及ぼすでしょう。

 なぜなら、ブラック企業とは社員に優しくない会社のことだからです。

 いくら業績が良く給料が高くても、社員に優しくない会社で働きたいと思う人はそれほど多くないでしょう。特に若い世代の人々にとっては、社員を大事に扱う会社かどうかは会社を選ぶ上での重要な要素の1つとなるでしょう。

 多くの企業をブラック企業に変えてしまう大きな原因として、株価至上主義お客様至上主義の2つがあると思います。

 株価を維持するために業績を上げなくてはいけないというプレッシャーから、様々な事件が生み出されています。

 また、お客様を過剰に大事にする考え方や行動がお客様の勘違いを生み、サービス提供者であるお店の地位が向上しないという側面があるのではないでしょうか。

 これからの時代に求められるのは、お客様を大事にする以上に、まずは社員・従業員を大事にするという思想なのではと思わざるを得ません。

2016年1月6日水曜日

各企業のトップが挙げた今年のキーワード

 昨日、3つの経済団体が合同で開いた新年パーティーがあり、各企業のトップが「今年のキーワード」を披露していました(NHKニュースより)。

 番組では数少ないインタビューの中にセブン&アイHDローソンの2名のトップが含まれていました。

 「生産性革命」 ローソン 玉塚社長

 「内外の変化に迅速に対応する」 セブン&アイHD 鈴木会長

 鈴木会長が挙げたキーワードに意外性はありませんでしたが、「内外の」が頭に付いていることが少し気になりました。

 この内外の意味は、「国内」「海外」というよりむしろ「社内」「社外」とも受け取ることができます。

 自社だけでなく加盟店を含めた「社内」を意識しての言葉なのでは、というのは少し考えすぎでしょうか。

 ちなみに、トヨタ自動車の豊田社長が挙げたキーワードは「人材育成」でした。

 日本で最も業績が良い企業のトップが人材育成を今年のキーワードに挙げているのには何か感慨深いものを感じるところです。

2016年1月4日月曜日

新年を迎えて

 新たな年がスタートしました。

 今年はコンビニ業界ではファミリーマートとサークルKサンクスの統合という大きなイベントを控えていますが、それ以外にも何か業界で変化が起こる年なのではないかという予感があります。

 昨年の後半くらいからブラックバイト問題やブラック企業大賞などの話題が続いたこともあり、世間のコンビニ業界を視る目が変化してきているような気がします。

 「潮目が変わりつつあるといった感じでしょうか。

 人手不足の問題や社会保険料負担の増大が危惧される中で、今後もますます厳しい経営を余儀なくされる加盟店が増えていくのは確実でしょう。

 これに対し、本部としても何らかの対策をとる必要があるでしょうし、期待したいところでもあります。

 一方、私自身にとっても今年はとても重要な年となります。

 今年の私の課題は2つあり、1つが社会保険労務士試験の合格、もう1つが営業拡大による生活基盤の安定です。

 昨年は資格試験への準備に時間を割いたため、積極的な営業活動はしてきませんでしたが、今年はそうはいきません。

 今取り組んでいるお店で成果を上げ、それをもって他店への営業拡大を図る予定です。

 現在、成果が出つつありますが、今後は書ける範囲で当ブログでも成果を披露していけたらと思っています。

 今年もどうぞよろしくお願いいたします。