2016年1月29日金曜日

店舗の外にあるコンビニ成長の阻害要因

 コンビニエンスストアの店舗数が増加するにつれて、店舗以外の部分が原因となってコンビニ業界の成長がストップする可能性があります。

 それは、デイリー商品を中心とするオリジナル商品の製造現場における人手不足と、それを店舗に届けるドライバーさんの不足によって、お店が必要とする量の商品を十分に届けられないという供給側から起こる問題です。

 今や人手不足は店舗だけでなく、製造と物流を含めたコンビニ業界全体を取り巻く問題になっていると言えるでしょう。

 各チェーンの専用工場の多くでは、人員不足賃金上昇が大きなコスト上昇要因となっています。つまり、計画通りに製造しようとしても、人手が足りず作れないといった事態が懸念されるのです。

 そのため、今後予想されることとして、

  • 製造・配送コスト上昇により粗利率が低下する、または値上げが多くなる
  • 期間限定の予約商品などで早期に在庫が無くなる
  • セール時などの発注量増加に対応できず、セールそのものが縮小される
  • 納品便が削減される
  • 商品未納や不足が多くなる

などが考えられるでしょう。

 これらの対応として鍵を握るのは、やはり各チェーン本部でしょう。

 加盟店と同様に、専用工場をはじめとする各取引先(ベンダー)に対しても本部の対応が求められるのです。

 お取引先を含めたコンビニ業界にかかわる人の数は膨大です。社会における本部の役割と責任にはそれだけ大きなものがあると言えるでしょう。

2016年1月28日木曜日

惜しまれる「クローズアップ現代」のキャスター交代

 22年以上続いてきたNHKの報道番組クローズアップ現代」が今年4月からのリニューアルに伴って、国谷裕子キャスターが降板する予定となりました。

 専門家を招いて国谷キャスターが様々な時事問題を鋭くえぐる、といった感じの番組で、30分とコンパクトにまとまっていることもあって、興味あるテーマはしばしば録画をして観ていました。

 この番組の魅力は、国谷キャスターがご自身の様々な疑問を専門家に投げかけながら、実例を交えてテンポよく進むところにあります。

 言い換えれば、この番組の魅力は国谷裕子キャスターの進行そのものにあるのです。

 この番組でのやらせ疑惑などが原因で、キャスターが変わってしまうことが残念でなりません。

 4月からは放送時間帯を移して、複数のアナウンサーが交代で番組を担当することが検討されているようですが、はっきり言いまして、アナウンサーでは無理があると思います。

 報道番組とは程遠い「情報バラエティ番組」のようなレベルに下がらないことを期待します。

 ちなみに、過去3,000回を超える放送の中で、加盟店側からみたコンビニエンスストアの実態を扱った回はほとんどないようです。

 検索した範囲では、2008年12月に「揺れる24時間コンビニライフ」という回で、深夜営業の是非についてコンビニ店主の意見が紹介されたくらいです。

 残り2ヶ月の国谷キャスターの放送回に、是非とも「コンビニ加盟店の実態」について掘り下げて報道してもらいたいと思っているのは私だけではないでしょう。

2016年1月27日水曜日

サークルKサンクスがファミリーマートの看板に統一

 全国に約6,300店舗を展開するサークルKサンクスが看板をすべてファミリーマートに統一することが決まったようです。

 記事によりますと、今年9月から店舗の改装を始め、約3年をかけて看板の統一を完了するとのことです。

 ファミリーマートに看板を統一することは予想通りの展開と言えるでしょう。

 今後気がかりなのは、ファミリーマートが進めるサークルKサンクス加盟店への対応です。

 今回の統合では、力関係としてファミリーマートが上位の立場でしょうから、店舗の存続や加盟店契約の決定においてはサークルKサンクスへの配慮が求められると思います。

 また、本部担当者をはじめとするサークルKサンクスの社員の処遇も少し気になるところです。

 いずれにしても、経営統合には多くの課題があり、お店の現場においても今後は様々な変化が現れるかもしれません。

 私の住む街にもサークルK店舗がありますので、今後も注目していきたいと思います。

2016年1月26日火曜日

廃棄物を減らすには

 前回の話題に関連して、今日は廃棄物(不良品)を減らす方法について考えてみたいと思います。

 私が考える廃棄物削減のアイデアは、「限定する商法です。ラーメン店なら「材料が無くなりしだい終了」という売り方になります。

 「1日何個限定」「数が無くなりしだい終了」という売り方は、お客様の購買意欲を引き出すだけでなく、商品の提供側(メーカー、小売店)にとってもメリットが大きいと思います。

 メーカーは計画生産ができますし、小売店は廃棄ロスの低減が期待できるからです。また、人の配置などにおいても無駄を省くことができるかもしれません。

 人口減少社会においては、今までの大量生産・大量消費のモデルから脱却し、多品種・少量生産省資源高付加価値なモデルが求められると思います。

 単なる「削減」ではなく、数量・期間・曜日・時間帯・地域などを限定した商売がこれからの時代に合ったやり方のような気がしてなりません。

 コンビニエンスストアにおいても、「24時間いつでも提供」という前提をはずし、例えばカウンターフードなどで時間帯数量限定をアピールして販売した方が良い結果をもたらすのではないでしょうか。

 ただ、お店でできることには限界があります。

 人手不足の状況下にあっては、各チェーン本部は加盟店の実情に合わせて、サービスの種類ごとに「24時間いつでも提供」という前提を見直ししてもよいのではないでしょうか。

2016年1月25日月曜日

廃棄品横流し事件で思うこと

 廃棄処理を依頼された食品が不正転売された事件が連日、報道されています。

 この事件はコンビニ業界にも波及しており、各チェーンも対策についてホームページなどでアナウンスしています。

 対策として、不正転売できないように事前に処理して業者に渡すなどの措置をとるメーカーもあるようですが、一番の対策は廃棄物そのものを減らすことだと思います。

 そもそも、メーカーやコンビニ各店舗から出される食品廃棄物が多すぎるのです。

 製造段階で発生した不良品は、消費者の健康や安全を第一に考えた結果としてのものであればやむを得ないでしょう。

 しかし、店舗からの過剰な発注によって発生する不良品は削減の余地が大いにあるのではないでしょうか。

 過剰発注が生まれる原因の1つとして、「品切れへの恐怖」があると思います。

 『 品切れ = 機会ロス発生 ⇒ 売上が上がらない ⇒ 利益減少 

 このイメージが強迫観念のように私たちの頭に染み込んでいます。その品切れがどのようにお店の売上と利益、そしてお客様の満足度に影響するのかを具体的な数字を踏まえて考えることも必要なのではないでしょうか。

 今、多くの業界で人手不足が叫ばれています。流通段階で発生する過剰在庫を削減することによって、人手不足を解消できる余地がまだあるような気がします。

2016年1月23日土曜日

新しい成長商材としてのピザ

 以前から疑問に思っていたことですが、コンビニ各社はなぜ「ピザの開発に取り組まないのでしょうか。

 「ピザーラ」や「ピザハット」などの専門店がありますし、市場規模潜在ニーズにもそれなりのものがあるはずです。

 クリスマスシーズンにはサイズの大きなピザが推奨されることがありますが、通常は冷凍商品の一部が品揃えに加わるくらいです。

 専門店のサイズとNB冷凍商品のサイズの中間に属する「中型サイズで500円程度のピザ」にはニーズがありそうな気がします。

 また、お酒やソフトドリンクなどの関連購入が見込まれるため、購入単価のアップも期待できる商材だと思います。

 チルドや冷凍でレンジアップ可能商品であれば簡便性が増しますし、お店の廃棄リスクも抑えることができます。

 新たな成長商材として、オリジナル性に富んだピザの開発には期待できるものがあるのではないでしょうか。

2016年1月22日金曜日

セブンカフェドーナツを食べた感想

 昨日、リニューアルしたセブン-イレブンのドーナツを食べてみました。

 以前に食べたことのある「チョコオールドファッション」(100円)を選びました。

 リニューアルしたドーナツの味を評価するレビュー記事をネットで見ていたため、それなりの期待感がありました。

 食べた感想は正直に申しまして、期待にかなうものではありませんでした。何か味が重く感じられるのです。使用している油や砂糖の量と関係があるのかもしれません。

 前回食べたリニューアル前の商品の方が私には好みのように感じられました。

 これはあくまで私個人の感想ですから、リニューアルしたドーナツの方を評価する人も多いかもしれません。また、今回は1つのアイテムしか食べていません。

 味の重さやカロリーを考えると、私のような中年男性には1個で十分の量かもしれません。2個以上となると、健康のことが気にかかります。

 ちなみに、注文カードを使って購入する方法は良いと思いますが、外観からはその購入方法がわかりにくいと感じました。

 以上、私個人の感想としては、販売数を大きく改善するには今回のリニューアルは少しインパクトが弱い印象を持ちました。

2016年1月20日水曜日

変化対応と対極にある「面子」

 セブン-イレブンドーナツをテコ入れするためにリニューアルを図ると報道されています。

 最近では珍しく、「競合が激しい」「目標金額に届かず」などのマイナスイメージの印象を持つ記事となっています。

 過去に実績を上げ、成功事例を数多く持った企業ほど、それに縛られて身動きが取れなくなると言われます。セブン&アイ・ホールディングスの鈴木会長も常々言っていることで、逆に「朝令暮改」を勧めています。

 セブン-イレブンのドーナツについては私も食べたことがありますが、おでんなどとは違って、差別化された商品とは言い難いと感じます。

 何より、店内で調理された商品ではなく、パッケージに入った調理済みの商品を開封してカウンター什器に陳列するという販売手法そのものに限界があるでしょう。

 販売のための「演出」という意味では効果があるかもしれませんが、商品の味・品質の保持という視点で見れば非常に無駄が多い提供方法だと思います。

 特に、店舗における作業の増加や消耗品の使用によって、お店にとっては利益貢献度が低い商品となってしまっています。

 ドーナツの販売個数を伸ばしたいのなら、個包装の商品をパン売り場や特設ゴンドラでそのまま陳列したほうが良いでしょう。

 鈴木会長は「我々は変化対応業である」とよく言われていますが、目標数値に固執せず、市場(お客様)に聞いてみてダメなものは即座に修正するという柔軟な対応が求められるのではないでしょうか。

 その際に、それを邪魔するものは自らが作り出した「面子」(メンツ)であるような気がしてなりません。

2016年1月19日火曜日

SMAP騒動に見る責任のとり方

 昨夜、アイドルグループのSMAPが民放の番組の中で、視聴者に向けて謝罪のコメントを直接出しました。

 ひとまず解散を回避できたことは個人的にも喜ばしいことだと思っています。しかし、何か釈然としないものを感じたというのが正直なところです。

 それは、コメントを発するメンバーの表情にも表れていたような気がします。木村氏以外のメンバーの表情や話し方には何か冴えないものがありました。

 今回の騒動の原因は様々に報道されていますが、どんな経緯があるにしても、騒動を起こした最終的な責任は組織(ジャニーズ事務所)のトップにあるはずです。

 日本人の特色として、何か騒動や事件が起こった時にはまずは組織のトップに責任を求める傾向が強いように思います。いわゆる「社長を出せ」というものです。

 騒動の直接の原因がSMAPのメンバーにあることは当然として、まずは組織の最高責任者がメンバーを同席させて会見を開くなどの対応をしたほうが良かったのではないでしょうか。

 このままではSMAPのメンバーが可哀想な気がしますし、今後の仕事もやりにくいでしょう。

 ジャニーズ事務所にはこれまで数々のアイドルグループを育ててきた実績があり、芸能界での存在感は圧倒的です。

 何か起きた時に事務所は所属するメンバーをどう扱うかが垣間見られた今回の騒動は、少なからず、今後に何らかの影響を及ぼすのかもしれません。

2016年1月18日月曜日

業界が抱える構造的な問題

 先日発生したスキーバスの転落事故に関連して、格安スキーツアーを行う業界の構造的な問題が明るみに出ています。

 ツアー会社による法令基準を下回る価格の提示、バス運行会社による数々の法令違反が指摘されています。

 こうしたことが起こる原因として、規制緩和によって新規参入業者が増えた結果、業界が過当競争の状態になっていることが背景にあるようです。

 今回の事故についても、単に一企業、一運転手の問題で片付けられない、根深いものが背景としてあると考えたほうが良いのかもしれません。

 翻って、私たちコンビニ業界はどうでしょうか。

 いうまでもなく、コンビニ業界は過当競争の中にあります。本部の新規出店政策が弱まることはありません。

 また、労働基準法などの法令遵守については、すべて「独立した事業者たる加盟店オーナー」の責任の範疇とされていますが、実態として法令を遵守できている加盟店はどれだけあるでしょうか。

 今後ますます人手不足が進んでいく中で、加盟店の労働環境を改善していかなければ業界は衰退の一途をたどることは明らかでしょう。

 最低賃金上昇社会保険料負担増大などで悪化する経営環境下で、加盟店自身の経営努力で法令を遵守しながら利益を出し続けることは困難極まりないでしょう。

 これは個々の加盟店の問題ではなく、業界が抱える構造的な問題なのです。

 この構造的な問題にメスを入れることができるのはチェーン本部自身か、あるいは国(法令)しかないような気がします。

2016年1月16日土曜日

ずさんな管理体制が起こした大惨事

 昨日、長野県軽井沢町内でスキーツアーのバスが車道から転落して14名が亡くなるという大事故が発生しました。多くの若い方の命が奪われたことにやり切れなさと憤りを覚えます。

 しだいに事故の状況が明らかになってきましたが、バス運行会社によるずさんな管理が事故の主たる原因のようです。

 私の実家は東京にあるため、今回事故が起きた道路は今までに数えきれないほど利用したことがあります。あの辺りはエンジンブレーキをしっかり効かせないと、思った以上にスピードが出てしまう場所です。

 事故の原因として運転手の居眠りや体調不良、あるいは車両の故障などが推測されていますが、私は運転手の経験不足によるところが大きいと見ています。

 ドライバー歴は10年ということですが、以前の勤務先では大型バスの運転経験は少ないとの証言があります。また、この会社でのスキーツアーバスの運転は今回が初めてとのことで、ツアーバスの運転技術とこの道路に関する知識がともに不足していたために適切にスピードを抑えられなかった、あるいは慣れないバスと道路に過度な緊張を強いられたことが原因のように思われます。

 また、難しい峠越えをもう1人のベテランドライバーではなく、採用後間もない運転手に任せていたことも不可解です。

 いずれにしても今回の事故は、会社が普段からきちんとした安全対策をとっていたら起きなかった可能性が高いものと思われます。

 旅客業を営む者の最大責務はお客様を安全に目的地に運ぶことでしょう。

 この責務をきちんと自覚している者・会社であれば、このような事故を起こす原因となる要素は徹底的に排除するはずです。

 おそらく、このバス運行会社にはそうした経営理念や行動指針、システムが存在しないのでしょう。

 今回の事故の原因については徹底的に究明してもらいたいと思います。

2016年1月14日木曜日

厚生年金未加入問題で問われる本部の対応力

 昨日の衆院予算委員会で、厚生年金に加入漏れしているとみられる79万社に対し、今年度からの3年間に集中的に加入を促進していく方針が示されました。

 すでに昨年の秋頃から厚生年金の加入状況を調査するための書類が届いている加盟店がありますが、これは上記の政府方針に基づいてのものでしょう。

 この政府方針の背景には、年々増加する社会保障費に対しての財源不足の問題があるでしょう。ベビーブーマーは現在すべて65歳に達しているということで、今後しばらくは医療費年金給付費の増加が見込まれます。
 
 社会保険の加入拒否に対しては法律上、罰則規定が設けられており、またマイナンバー制度により来年からは納税データと紐付けされる予定になっているため、日本年金機構が強硬な対応をしてくれば先延ばしすることはできないでしょう。

 加盟店は、社会保険加入について待ったなしの状況に置かれているのです。

 もし政府が強硬な態度で社会保険加入を押し進めれば、コンビニ業界では廃業を余儀なくされる加盟店が出るでしょう。また、契約期間満了をもって解約する加盟店も多くなるでしょう。

 一部のメガフランチャイジーを除き、大部分の加盟店の経営基盤は非常に脆いのが現状で、数十円の最低賃金上昇でさえも店舗経営に与える影響は大きいのが実態です。

 加盟店の経営環境の変化に合わせて施策を打つのは本部の大きな役目でしょう。

 建設業界では、一部の大手ゼネコンが下請けの社会保険料を全額負担するという方針を打ち出しました。

 コンビニ業界では社会保険料の問題について、本部はどのような対策をとるのでしょうか。今後の行方を注視したいと思います。

2016年1月13日水曜日

魅力を失うテレビと新聞

 普段、新聞を読んで感じることは「広告」の多さです。折り込み広告ではなく、新聞に刷り込まれている企業広告のことです。

 全面広告はもとより、2面にわたって見開きの巨大広告もよく目にします。

 昔は、こんなに広告は目立っていなかったような気がします。それだけ現在では新聞社の収益に占める広告収入の割合が大きくなっているのでしょう。

 新聞の総発行部数も年々減っていると聞きます。

 若い世代を中心に、新聞を購読せずにスマートフォンのニュースアプリで済ませる人が多くなっていることもその原因の1つでしょう。

 発行部数が減ったため、購読料による収入を補うかたちで広告収入の割合が増えていると考えられますが、その分、広告を出すスポンサーの存在感が大きくなっているとも言えるでしょう。

 これは、スポンサーによる広告収入によって番組を制作する民間のテレビ局にも同じことが言えます。

 スポンサーの存在感が増すにつれて、新聞記事やテレビ報道、番組のコンテンツそのものもスポンサーの意向が反映されたものにならざるを得ないでしょう。

 こうしてテレビや新聞からは「ジャーナリズム」というマスコミにとってとても大切なものが毀損されていくのでしょう。

 ジャーナリストの視点でコンビニ業界の現状を正しく報道することを今のマスコミに期待するのはもう無理なことなのでしょうか。

2016年1月11日月曜日

大手ゼネコンが下請けの社会保険料を負担

 9日の日経新聞に出ていた記事です。
 大手ゼネコン(総合建設会社)が工事現場で働く建設労働者の待遇改善に動き出した。清水建設や竹中工務店は下請け企業が労働者を雇う際に負担する社会保険料を工事費とは別建てで全員分を支払う。労働者が社会保険に加入しやすい環境をつくるのが狙い。

 建設業界では若者離れが進んでいるということで、今後の人手不足が懸念される業界の1つです。

 杭工事のデータ改ざん問題などもあり、工事品質を向上するためにも働く環境の改善と人手確保が必要と判断しているようです。

 建設業界と同様のことがコンビニ業界にも当てはまるのではないでしょうか。

 大手チェーンが率先して加盟店の経営環境の改善に取り組まなければ、今後の最低賃金上昇や社会保険料負担に加盟店が耐えられなくなることは確実でしょう。

 その際に「加盟店はあくまで独立した事業者であって、人手不足や社会保険料の問題は加盟店自身が対処するもの」というスタンスを本部がとり続けるとしたら、業界は一気に衰退の方向に向かうことになりかねません。

 建設業界では、杭工事データ改ざんという不祥事が単に一企業・グループの問題から生じたものではなく、業界の構造的な問題から来ているものだという認識があるのでしょう。

 コンビニ業界においても問題が起こってから対応するのではなく、加盟店の現状を注視しながら、これからの時代の流れを見据えて手を打っていく必要があるのではないでしょうか。

2016年1月10日日曜日

欠品率データの落とし穴

 チェーンによると思いますが、ストアコンピュータなどで参照できるデータの中に「欠品率」という指標があります。

 本部担当者との日常の打ち合わせでもこの「欠品率」という単語はよく登場するのではないでしょうか。

 この「欠品率は発注管理・単品管理をする上で使い方を誤ると、あまり良い結果を生まないことが多いデータです。例えば、廃棄は増えたのに売上は伸びないなどの結果を招くことがあります。

 仮に、お店で設定したピークタイムまでに商品が品切れ(欠品)した場合を欠品率100%、ピークタイムまでに品切れしなかった場合を欠品率0%とします。

 そもそも、欠品率というものは単品ごとに見るときには有効なデータですが、情報分類やカテゴリー全体で欠品率を見てしまうと、お店の品切れの実態と欠品率データとの間に大きなズレが生じます

 欠品率は「品揃えしたアイテムの中での品切れしたアイテムの割合」(アイテムの数ベース)を表したものであって、品切れの状態をボリューム(量)で表現したものではないからです。

 1日に10個売れる商品1個しか売れない商品を同じものさしで測っているのが欠品率であり、廃棄率の考え方です。

 10個売れる商品と1個しか売れない商品とでは、品切れした時の機会損失の大きさ(ボリューム)は異なるはずですが、どちらの商品も同じ欠品率100%で表現されるのです。

 ざっくりとした言い方になりますが、売れ筋商品や情報のついた商品は欠品率を単品で確認し、販売数の低い商品や販売下降商品は廃棄率を単品で確認するというデータの使い方が有効だと思います。

 また、観光立地にあるお店の場合は品揃えアイテムが売れ筋商品中心に絞り込まれるため欠品率は実態よりも低く出る傾向にありますが、常連客によるリピート購入比率が高いお店では品揃えアイテム数が多くなる傾向にありますので欠品率は実態より高く出やすくなるといえるでしょう。

2016年1月9日土曜日

問いかけることの重要性

 この2日間で1冊の本を読了しました。

 『問いかける技術』という本で、サブタイトルは「確かな人間関係と優れた組織をつくる」となっています。

 この本では、「真摯に問いかける」ことがいかに重要かということが事例を交えて紹介されています。

 一部を抜粋しますと、
 私たちは、相手に聞くことよりも自分が話すことを偏重するきらいがある。実用を重んじ、合理的に問題を解決しようとする社会では、知識を得ることと、自分が知っていることを人に話すことに価値が置かれているからだ。(33ページ)
 こうした社会では質問はもっぱら部下がすべきことであり、上司は問いかけるよりも話す役割を担うことが期待されているのだ。そもそも、人に聞くなんて自分の無知や弱い部分をさらすようなものだと考える風潮がある。だから私たちは、できるだけその行為を避けようとする。(33ページ)

  著者はアメリカ人ですが、日本とは文化の違いがあるにしても、その主張するところには共通する部分があるでしょう。

 私自身も大いに心当たりがありますが、上司の立場に立つ者は部下に率直な質問をすることを避けるものです。質問をする場合でも、それは質問の形式に化けた部下に対する押し付けだったり、皮肉だったりするものです。

 個人的なことを含めて、部下に対する人間的関心のもとに真摯に問いかけることがより良い人間関係をつくるために重要だというのがこの本の要旨です。

 今振り返れば、店長時代の私に足りなかったものはまさにこれでしょう。

 『問いかける技術』(エドガー・H・シャイン著、英治出版)

2016年1月8日金曜日

「前年比」という呪縛

 私たちは予算や販売計画などを立てるときに、「前年比という指標を重視します。

 売上の予算は前年比〇〇%、予約獲得は前年実績に対して〇〇個上乗せ、などです。

 この前年比を使う場合に前提となっていることは、「前年の実績を必ず超えなければならないという暗黙の了解です。

 しかし、この前年実績をベースにして予算や販売目標を立ててもあまり良い結果を生まないように思います。

 世の中の変化が大きいため、1年前の実績を追って仕事をすること自体が窮屈で、苦痛を伴うものになることが多いからです。

 特に発注担当者に対して、前年比をベースにした予算や販売目標を割り当てたりすると、担当者が自信を喪失したり、苦痛に感じたりすることにもなりかねません。

 「前年比」というデータは、マーケットの変化を確認したり、取り組み後の検証データとして活用するときに有効であるように思われます。

 これ以外にも、日常の仕事の中で「前年比」は無意識のうちに身体に染み込んでいるため、柔軟な思考を妨げていたり、従業員に無理をさせる結果となったりしていることがあるかもしれません。

 「経営の最終的な目的は永続である」と言う経営者がいます。

 経済の規模が右肩上がりの時に有効な指標である「前年比」に代わり、経済縮小、人口減少の時代に有効な指標を探すべき時なのかもしれません。

2016年1月7日木曜日

企業を評価する尺度としての「ブラック度」

 企業を評価する尺度として代表的なものは「業績」ですが、それに加えて、これから重要性を増してくる尺度として「ブラック度」が挙げられると思います。

 投資家の立場から見ても、各企業のブラック度(ホワイト度)は投資対象を選択する上で重要な指標となるでしょう。

 株価についても、「ブラック企業」と名指しされた企業は業績の良し悪しにかかわらず株価が下がるなど、ブラック度の株価に与える影響は強まっていくでしょう。

 ひとたびブラック企業の汚名を着せられれば、社員の士気は下がるでしょうし、就職を希望する学生の数や質にも影響を及ぼすでしょう。

 なぜなら、ブラック企業とは社員に優しくない会社のことだからです。

 いくら業績が良く給料が高くても、社員に優しくない会社で働きたいと思う人はそれほど多くないでしょう。特に若い世代の人々にとっては、社員を大事に扱う会社かどうかは会社を選ぶ上での重要な要素の1つとなるでしょう。

 多くの企業をブラック企業に変えてしまう大きな原因として、株価至上主義お客様至上主義の2つがあると思います。

 株価を維持するために業績を上げなくてはいけないというプレッシャーから、様々な事件が生み出されています。

 また、お客様を過剰に大事にする考え方や行動がお客様の勘違いを生み、サービス提供者であるお店の地位が向上しないという側面があるのではないでしょうか。

 これからの時代に求められるのは、お客様を大事にする以上に、まずは社員・従業員を大事にするという思想なのではと思わざるを得ません。

2016年1月6日水曜日

各企業のトップが挙げた今年のキーワード

 昨日、3つの経済団体が合同で開いた新年パーティーがあり、各企業のトップが「今年のキーワード」を披露していました(NHKニュースより)。

 番組では数少ないインタビューの中にセブン&アイHDローソンの2名のトップが含まれていました。

 「生産性革命」 ローソン 玉塚社長

 「内外の変化に迅速に対応する」 セブン&アイHD 鈴木会長

 鈴木会長が挙げたキーワードに意外性はありませんでしたが、「内外の」が頭に付いていることが少し気になりました。

 この内外の意味は、「国内」「海外」というよりむしろ「社内」「社外」とも受け取ることができます。

 自社だけでなく加盟店を含めた「社内」を意識しての言葉なのでは、というのは少し考えすぎでしょうか。

 ちなみに、トヨタ自動車の豊田社長が挙げたキーワードは「人材育成」でした。

 日本で最も業績が良い企業のトップが人材育成を今年のキーワードに挙げているのには何か感慨深いものを感じるところです。

2016年1月4日月曜日

新年を迎えて

 新たな年がスタートしました。

 今年はコンビニ業界ではファミリーマートとサークルKサンクスの統合という大きなイベントを控えていますが、それ以外にも何か業界で変化が起こる年なのではないかという予感があります。

 昨年の後半くらいからブラックバイト問題やブラック企業大賞などの話題が続いたこともあり、世間のコンビニ業界を視る目が変化してきているような気がします。

 「潮目が変わりつつあるといった感じでしょうか。

 人手不足の問題や社会保険料負担の増大が危惧される中で、今後もますます厳しい経営を余儀なくされる加盟店が増えていくのは確実でしょう。

 これに対し、本部としても何らかの対策をとる必要があるでしょうし、期待したいところでもあります。

 一方、私自身にとっても今年はとても重要な年となります。

 今年の私の課題は2つあり、1つが社会保険労務士試験の合格、もう1つが営業拡大による生活基盤の安定です。

 昨年は資格試験への準備に時間を割いたため、積極的な営業活動はしてきませんでしたが、今年はそうはいきません。

 今取り組んでいるお店で成果を上げ、それをもって他店への営業拡大を図る予定です。

 現在、成果が出つつありますが、今後は書ける範囲で当ブログでも成果を披露していけたらと思っています。

 今年もどうぞよろしくお願いいたします。